第232話 二人目の人魚姫?(12)
どうしようもない男……。
でッ、いよいよこんな状態……。
僕の前に人魚姫、シルフィーヌが現れたからと。
今迄僕に寄り添い尽くしてくれた優しい亜紀ちゃんを、この土壇場で捨てる。別れる。もう二人は二度と逢わない方がいい。いいよと、告げる。
「亜紀ちゃん、僕はもう人ではない。ないのだよ。一度死んだから。闇の住人……。物の怪、妖怪……。人魚になったから。僕は亜紀ちゃんのような人の女性とはもう結婚、結婚をできないから別れよう……。二人はこれで終わりにしよう……」とね。
「はぁ~? だから~。それがどうしたの、あなた~?」と。
僕が亜紀ちゃんに人ではない者……。
先程他界をしたから物の怪、妖怪、人魚へと変貌をして冥府から蘇ったのだと、簡単に説明をしたのだ。
でもね? 僕の物だった彼女、亜紀ちゃんは、それでも、僕のことを許し、解放、彼女の手元から離してはくれない。くれないみたいなのだよ。
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