第231話 二人目の人魚姫?(11)

 亜紀ちゃんは、僕に対して荒々しく不満、だけではない。愚痴、拗ねることもしない大人しく優しい少女、女性だった。だった、のだよ。


 だから僕と亜紀ちゃんの二人は、幼少期、幼い頃から。


 僕が亜紀ちゃんに対して寝くじをくる。たれる。我儘を言う。漏らす。拗ねる。


 そう、僕自身が己の思うようにならない。ことが起こり。不満やストレスが募り。

貯めれば直ぐに憤怒──。己を腹立ちさ、を押さえ解消する為に何度も。


 ……どころでない。多々側にいる亜紀ちゃんへと八つ当たり。


「亜紀ちゃん、早くこれをしてよ」、


「早くこれも」、


「いいから、これもやって」、


「そう、今直ぐに」、


「亜紀ちゃんは、僕のことが好きなのだろう?」、


「だから早く。これもして」、


「やらして、お願いだから」と。


 僕は己の要求不満やストレスの解消をする度に、亜紀ちゃんへと嘆願……。



 それも? ほとんど任意ではなく強制、下知に近い感じ、様子で、幼い頃から亜紀ちゃんへと強く接してきたのだ。


 彼女は僕の物、物だけだったからと、荒々しく告げ要求をした。



  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る