第112話 人魚の伯爵令嬢さまは押しかけ女房?(4)
そう、やばい。やばいとね。だってさ、僕は己で自害、首吊り自殺して果てた筈の僕が生きていると、いうか? 先程から僕が何度も説明をするように。僕はキョンシーやゾンビの如く生き返った訳だから。やばい。やばいのだ。
だって僕は? 自身の心の病をケア、介護してくれた女性と将来を誓い合った。と、いうか? していたから。
僕は他界をするまではちゃんと彼女がいた。そう、亜紀ちゃんがね。でッ、『僕のことは忘れてください……』と、置手紙は置いてきたのだが。
僕自身はこの通り、自身の妻だと申してくる人魚の姫さまの熱く、優しい抱擁と愛情で何故か? 不死鳥の如く蘇り生き返ったみたいなのだよ。
だから僕自身は先程からどうしよう? 困った……。
困ってしまってワンワンな状態へと、自分自身の顔色、心境が変わってしまったのだと、僕自身が脳裏で思い。「はぁ~」と、溜息を漏らしたのだ。
人魚の姫さま。僕の妻だと申す、神々しく艶やか、麗しく美しい女神──。金髪碧眼の妻の前でね……。
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