4ー12

 少女が目を覚ますと、街にある教会の庭だった。

 少女は自身の記憶を思い出そうと辿って見る。親方を庇い立ち塞がったまでは覚えている。

 その先は、もやがかかったように何も思い出せないでいた。

 その時、教会を訪れた若者二人が街の郊外で発見されたことについて話していた。


 なんでも、木製で作られた装置があり、装置の先端は三角形になっている。

 そして装置に括り付けられるように固定された男は、三角形の突起部に串刺しにされて肛門から大量の血を流し、悶絶死していたというのだ。

 若者二人は思わず、尻をさすったが少女には理解できない。

 ただあの紳士と呼べるのか、あの人物が親方を殺したのだけはわかった。

 少女はやっと呪縛から解放されたのだった。

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