目を開けるとそこは見知らぬ部屋で、紺の水着を着た少女が土下座していた。
さて、君達の言語で自己紹介をさせてもらおう。
僕は異世界の発明者。新しい魔法の発明に日夜勤しんでいる。君達の世界で言えば・・・デザイナー?アイディアマン?まぁ、とにかく発明者だ。
しかし、読者諸君は、今、僕の目の前で土下座している水着少女の方が気になっているはずだ。
土下座したまま一向に顔を上げようとしない少女に代わって、僕が紹介しよう。少女の名前は水上 有彩。僕をこの世界に召喚した張本人だ。
初めて僕がこの世界に召喚されたのは、半月ぐらい昔の話。極端に暇を持て余した少女は、適当に魔方陣を描く遊びに熱中。何枚も適当なそれっぽい物を書いていると、その内の一枚が異世界の高度な召喚魔法技術と偶然にも一致。読書中の僕は、彼女の目の前に呼び出された。
そしてそれ以来、僕はこの少女に頻繫に召喚され、便利屋のように扱われている。