第14話 反省会
※今日は急遽カワイイと飼い主の会話形式で進めます。フィクション万歳。
◆◇◆
よーしねぇちゃんそこ座れ。
「ハイ」
今から反省会だぞ。なんでかわかってるか?
「ハイ…今日の散歩についてです」
お前な、俺濡れるの嫌だって毎回言ってるよな。今日の散歩はお前、途中で雨に降られちゃったじゃないか。結構降ったな、雨。な?
俺びっしょびしょだぞ。な?
「イケると思ったんですけどねぇ…」
そういうとこあるよなお前。見通しが甘いだろ。
風の匂いとか湿った空気でわかるだろ。
「いやコレでね、見たんですよ天気予報。そしたら夕方までは雨降らないって出てたんですよ」
なんだよ、あー見てるよなぁその四角いやつ。なんかわかんねぇけどニヤニヤしたり吹き出したり唸ったりよぉ!食いもんでもないのに何がいいんだそんなもん。
まあいいや、それで"てんきよほう"ってな何だ?
「ハイ、天気予報はですね、ここ1週間の天気とかを、あらかじめ教えてくれるんですよ」
そんな先の天気知る必要あるのか?
「そうなんすよ。前もってわかってたほうが予定も立てやすいですし」
そんなのばっか信じてっから今日みたいなことになるんじゃねぇか!
自分の耳と鼻を信じろよ!人間は目もいいだろうが。空を見ろよ!その目と鼻と耳はなんのためについてんだ!
「いやいやいやシロさん今日結構楽しんでましたよね?知らない子とめっちゃ遊んでましたよね?」
そーーれーーはーー雨が降る前だろ!!まぁあいつとは、ふぃーりんぐがあったんだな。楽しかったぞ。
俺が言ってんのは雨が降り出してからだ。そもそも雨が降ってきた時点で戻ればよかったんじゃないのか?
「今日の散歩コース半分くらいまで来ちゃってましたからね…戻るに戻れなかったですね」
だからって濡れたらダメだろ。
お前どう思った?びっしょびしょの俺が横歩いててどう思った?
「濡れ鼠とはこういうことかと思いましたね…」
そゆことじゃねぇだろ!俺の顔とか悲惨だったろうが?俺見えてないけど。
「カッパみたいになってましたね。頭のふわふわがペタっとなって」
えぇーうそ恥ずかしい!
俺そんなんで歩いてたの?やだー!!
「通行人1人もいなかったんで、大丈夫っすよ。
つーか私も濡れましたからね!!一緒ですよ!シロさん動かなくなるから途中まで抱っこして運んだじゃないですか!」
いやお前それ自業自得だからな!!!
いいか?無理と思ったらやめることも大事だろうが。欲張るんじゃない。
"ひきぎわ"を見極めろ。
わかったか?
「ハイ…すんませんした!」
よし!次から気をつけろよ!
◆◇◆
反省会おわり
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます