カクヨム系カルテル

 前から気になっていた。カクヨムの周辺で同じジャンルの作者同士が、SNSで互助会的な活動をしている。

 噂で聞いていた程度だったのだが、実際に探してみると幾つか見つかって、正直、その内容にはちょっと不快感を覚えた。


 カクヨムでは「相互評価の打診など、読者へ不当な評価を要望する」ことは禁止されている。

 しかし抜け道がある。それがSNSだ。

 カクヨムとは関係のないところでの活動だし、ツイッターやフェイスブックでの宣伝は推奨されているため、多くの人が使っている。それだけならいいんだが……。


 六畳ひとまが見つけた幾つかのグループは、明確な意志で互助組織となっているのではない。同じジャンルの作者同士、そのファンも含めて、楽しくワイワイやっているに過ぎない。

 でも作品を発表するたびに、新しく更新するたびに、報告はリツイートされ、回し読みされ、応援コメントが入れられる。

 新作の発表ともなると、みんながこぞって星を入れる。まだ1話が公開されたばかりの作品でも星とレビューがガンガン入ってくる。

 これは端から見ていても気持ちの良いものではないし、フェアじゃないという気にもなる。


六畳ひとまはこういう組織だったSNSでのグループを、『カクヨム系カルテル』と呼ぶことにした。


 カルテルとは企業が競合を避けて手を結んだもの、企業連合のこと。確かに互いに星を送りあっていたら、それなりに評価されている気分にはなるだろう。


 一番酷いと思ったのが、あるカルテルで、そこからリーダー的な作家が出てきてカルテルを(ひいてはそのジャンルを)閉鎖的にしていたこと。

 リーダーが面白いと言えば星が入るし、反応しなければその足は鈍い。同ジャンルの新規参入者は基本的に無視、カルテルに入りたいならリーダーや影響力のある側近に挨拶回りし、星やPVをひたすら献上、声がかかるまでずっと奉仕しなければならない。

 数カ月前まで遡ってツイートを読んでみたが、星や応援の要求はないものの、盟主として振る舞うリーダーと、それを祭り上げている周囲のテンションがやたら奇妙で、ああ、カクヨムではこのジャンルは衰退するな、と残念な気持ちになった。


 こういうSNSの繋がりというのは御しにくく、またカクヨム外のことだから規制もかけられない。中には露骨に星をくださいと言っている作家もいたが、大抵は要求なんてしない。ただ当たり前のように更新をツイートし、それに反応して応援をしているだけだ。


 でも、ちょっと感心したのは、こうしたカルテルでも、例えリーダー格の作家の作品でも、星はせいぜい多くて200くらい、1000前後まで貰っている作品はなかった。

 恐らくカルテル内からの星と、その時の一時的な勢いで入った星だけだろう。

 正直、こういう存在に六畳ひとまはけっこうドン引きだったので、同じように嫌悪感を抱く者がカルテルの作品を避けているのだろうと思う。

 そこはカクヨムのユーザーの正義と思いたい。


 六畳ひとまは作品を更新しても、滅多なことでツイートを上げることはしていない。中途半端な状態でフォロワーさんにリツイートしてもらうのが申し訳なくて、もっとちゃんとした満足のいく良い作品を完成させてからにしたいと思っている。


 まあ、そんなことを言っているから、『機装戦兵レイランス』を更新したって3日経ってもPVが1、2しか入らないんだろうけど。

 カルテルなんてごく一部の人間がやっているだけ、と思いたいが……みんな、なりふり構ってなんていられないもんなあ。

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