74話物理攻撃カウンターの謎!


 次期魔王候補と名乗るメフィストフェレスにルーク、アリシアと共に戦う晃であった。


 エルフ兄妹の強力な魔法攻撃は奴の多数の障壁小楯魔法に阻まれたが、物理攻撃を一斉に仕掛けて妖刀イザナギの必殺スキル20連撃をメフィストフェレスにお見舞いした……しかし、イザナギの切っ先が空間に消え、自分に向けて出現したのである。


「物理攻撃カウンターか? これはヤバイ!」

 晃は自分の愛刀の必殺スキルがケタ違いの威力なのは熟知していた。かといってこのままむざむざルーク、アリシア、エリザベスを残したままはじまりの街の神殿に飛ばされる訳にはいかない。


 妖刀イザナギ改の必殺スキル20連撃が晃に襲いかかってきた忍者スキルの回避スキルを駆使して

さける……1本目の上段、2本目斜めからの斬り、3本目横からの薙をしゃがんでさけたところまでが精一杯であった……すかさず襲ってくる突きに対応が間に合いそうもない……晃は目をつむった。


 痛みが襲ってくるだろう予測に対し聴こえて来たのは大きく響き渡る金属音……目を開けると葵が愛用の大楯プルトウェンで防いでくれていた。


 そして沙羅がロンギヌスの槍、桜の弓である那須与市から放たれる魔法矢が次々とメフィストフェレスに畳み掛ける。


 それを魔槍で回転受けで防御するメフィストフェレス。


 晃は三人に向け「ありがとう……でも確か待機命令出してたはずだけど」


「あら待機命令はクランノストラの三天王に対してのみは聞きましたわ」

「この悪魔に関しては晃君から聞いてないわね!」

「晃お師匠のピンチに助太刀するのは当然でござる」


「わかった、わかった! でもエリザベスの安全優先で頼むよ!」


「了解ですわ!」

「もちろんよ!」

「ガッテンでござる」


 しかし……晃の頭の中には違和感が駆け巡っていた、物理攻撃カウンターすなわち相手の物理攻撃反射はよく昔から色々なゲームで使われているので珍しいものではないが、晃が今まで遊んだゲームでは単純に自分の攻撃力と同じダメージが自分に返ってくるイメージである。それに対し先程の現象は自分の放った妖刀イザナギ改の必殺スキルがまるで鏡のような反転をして晃を襲って来た。空間魔法的な何かだ……。


 などと考えていると強力なメガフレアの爆発が晃達に放たれた!


 葵の大楯で防ぐが10メートルは吹き飛ばされた

晃達! 


「さすが魔王候補と言うだけあって魔法も使いこなせる様だな……威力も俺たちに負けたてない」

ルークが感心している。



「ふははは! 貴様ら全員でかかって来ないとすぐ終わるぜ」メフィストフェレスが、さあかかって来いポーズをしている。


「物理攻撃カウンターがあるから気をつけろよ!」


「わかったぜ!」

「了解じゃ!」

 ルーク、アリシアも答える。


 アリシアが剣撃乱舞で斬りかかる、余裕で笑みを浮かべながら魔槍で受けていくメフィストフェレス。


「く! これならどうじゃ! スパークリングショット!」アリシアが神剣白狐の必殺スキルが無数の光弾を放った、すると光弾が空間に消えていきアリシアに向けて放たれて来た!



「ロックウォール!」ルークの放った土属性防御魔法がアリシアをなんとか守った。


「すまん、兄者!」

 

 どうやらあの物理攻撃カウンターをなんとかしないとまずいなと思案に暮れる晃であった!




  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る