第26話 醒めない夢

26.

~深山康文と果歩の結婚生活  (23)


 


 成功する見込みが8割、ううん7割でもあったら

私だって反対ばかりしないで協力出来るかもしれない

けれど、成功した大沢さんとじゃまず環境や条件が

違い過ぎるんじゃないかな。



 大沢さんには土地を購入して構える店舗の立地を

自分で整えられるっていう条件が整っていた。

 それだけの貯蓄があったからできたこと。


 夫に貯蓄はほぼ無い。

 だって、ついこの間まで女子の尻を追いかけ回してた

ただのヤリ○んなんだから。


 こういうことは以前から計画を立ててお店を持つことを

夢見て努力してきた人だけにしか、上手くいかないような

気がしてならない。



 いきあたりばったりの夫には荷が重過ぎるんじゃ

ないだろうか。


 まぁ、そんなこんな夫からお金の話が出た後、気がつくと

いろいろ迷走だか瞑想だかを? してたんだけど・・そそっ

それよりお金のことよ一番に考えておかないと。




 私は今の所200万円しか贈与されていないことに

しておこうと硬く心に誓った。

お義父さんにも根回ししておいたほうがいいと思うけど

・・それも私の立場ではなんだかなぁ。




 私はこの時すでに200万円は無いものとして捨てる

覚悟を決めていた。



 夫の暴走は止められそうにもなかったから。



  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る