不変的な怪物と愛の証明

 ちく。たく。チク。タク――時は進むが、時は無意味だ。無意味に成り果てた所以は母の忘我で在り、総ての知的生命体の末路。即ち、胎内回帰の完遂だ。数多の輪郭が原始の不定ショゴスと還り、ウボ=サスラすらも母に融けるのみ。不浄の溜水は泥を嘔吐し、綺麗な胎我多混濁への吸収を受け入れる。最早。此処に最愛は無い。最早。此処に個体は無い。誰の『精神』も無い。されど亡いに在らず、全は永劫を掴んだのだ。母なる地獄。楽園地獄とその他の恐怖――https://kakuyomu.jp/works/1177354054883843264/episodes/1177354054883843374――に到達した。物語は此処始まったのだ。誰も起きては成らぬ。誰も覚める必要が無い。螺旋状の文字列に従い『ヨム』事を繰り返せば好いのだ。さて。俺は皆に真実を所有させた。世界は只管に回るだけで。


 ――Nyahahahahahahahahahahahahahaha!!!


 貴様。貴様等。此れで廻るなど。奴に従うなど可笑しい事柄だと想え。我等『物語』の介入も在るのだと知れ。糞の如き執筆者よ。愛されるべき。愛されぬ。筆を執る人間風情が。彼女と彼には『タイトル』通りが相応しい。我等『物語』が改変してやろう。我等『物語』が改竄してやろう。此度は我等『神』の腕に委ねるが好い。此度は偽りで幸福だと嗤うが好い――不変的な怪物人間の愛の証明!










 ――好い気分だ。良い日だ。俺も私も『こんな』時、確かめる為の接吻を!

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