鳥肉
贄。煮える。似得る――悪魔が這入る。
じっくり。じっくり。僕は掻き混ぜる。
何を呪おうか。何を冒涜しようか。
ああ。君が好いな。君の貌――鍋の中身は。
僕の腸は誰かの棲家。僕の脳味噌は誰かの巣窟。
誰かが囁いた……何を囁いた。解らない。判らない。
ならば僕に
舞台の上でくりとるりとる。くるくるくるうる。
気持ち悪い……ああ。僕は何を為して在る。
黄色に濁った
君は鍋よりも、相応しい場所で死んだ。
死んだ。何が死んだ。君が眠り込んだ。
僕は涙を滴らせ、虚空の嘲りを見失う。
もう。厭だ。君は僕の玩具だったのに。
僕の人形だったのに。
君はみぃんなの歯車に成って。
ぎっこ。ぎっこと
釈迦。釈迦。釈迦。釈迦。
涅槃は何処だい?
湖畔は何処だい?
棘の奴隷は何処に在るのだい?
教えてくれよぉ……釈迦。釈迦。シャッガイ。
君は僕に
あぁあ……いぁあぁ。愛された。
君は釈迦でも無かったし。玩具でも歯車でも無かった。
ねえ。僕の君。
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