愚者の石
私は度々、思うのだ。世界には賢者の石が存在する。私は度々、想うのだ。世界には賢者の石が存在する、されど世界に賢者は在らず。ならば石とは何物か。答えは単純『意思』『意志』の塊たる『人間』なのだ。人間とは賢者を装った意思の皮で成り、意志の込められた物だと思考可能。されど人間とは脆弱なものだ。石とは形容し難い玩具だ。時に死を。時に生を。時に進化を。時に退化を。時に繁栄を。時に頽廃を――矛盾する精神に『いし』など皆無。ならば人間とは殲滅すべき対象か。否だ。彼等は永遠の如き過去を有する。如何なる脅威でも。如何なる驚異でも。蜿蜒と無意味な維持を為せた。故に私は思うのだ。故に私は想うのだ。人間に渡すべき褒美は何か。旧支配者たる私が、
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