五十五日目
#295 見ても分からないものがあるんです
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俺とレフィは早朝寮を飛び出して、とある教室に来ていた。教室の入口には"
レフィはじっと俺の腕を見つめていた。
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そう言ってから、レフィは俺の腕を離した。腕を組んで、悩むようにうなり始めた。彼女自身が鍛錬をしようと言ったのに何も考えてこなかったらしい。
周りを見渡してみた。木造の広めの部屋だ。椅子や机のようなものは無い。窓が空いていて、良い風が通っていた。その風にレフィのウェーブのツインテールは振れていた。
ややあって、彼女は唸るのを止めてこちらに助けを求めるような視線を向けてきた。
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レフィはまた腕を組んで唸り始める。
おそらく"
出来るからといって、上手く教えられるとは限らない。これは何においても言える。特に身体的なウェールフープに関してはレフィの悩むところであろう。
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蒼い瞳がこちらを興味深そうに見つめている。
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レフィは乗り気ではなさそうだったが掌を出して、そこに意識を集中した。その瞬間、バチバチとスパークが生じる。明るい室内では分かりづらいが手の内に閃光が見えた。
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"......
確か、"
レフィはその質問を聞いて、少し困ったように眉を下げた。
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レフィは思い出そうとしているようだが、中々思い出せない様子だ。奇妙な話だ。「オレ」は少なくとも一回――先日、決闘をしたベアと――はレフィと一緒に闘っているはずなのに、分からないのだと言う。
そうなってくると自然ともう一つの疑問が浮かび上がってくる。
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そんな会話を交していたところで、レフィの背後の扉が開いた。他の生徒が入ってきたのかと思い、視線を向けるもそこに居たのは制服を着た人間ではなく、自分たちよりも遥かに小柄で髪が赤毛の少年だった。
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