#292 そういう問題じゃないの


(それにしても、学園祭のような騒ぎだな……)


 レフィに適当に話を付けて、彼女とは別れて学園内を散策していた。いつまでも彼女と一緒に居ると心が締め付けられる気がして、一人の時間を設けたかった。彼女は快く了承してくれた。お菓子は後で部屋においておくそうだ。

 相変わらず、喧騒は学園祭じみていた。レフィが言っていた"lernniejodalstoレーンニェヨダルスト"は恐らく、「バトルロイヤル」のようなもので生徒の順位であるところの"elmeエルメ"はそこで決められるようだ。能力が発現していないものがブチ込まれるとは、何という異能バトルものだろう。それでも俺の人生は打ち切りの憂き目には合わないでいるわけだが。さて、俺達の決闘が生徒達の見世物と化していた以上、バトルロイヤルは相当なお祭り騒ぎになるのだろう。その前日祭のような雰囲気が現状というわけだ。

 俺はそんなことにはあまり興味がなかった。以前シャリヤが囲まれていた場所にまた彼女が現れないかと思い、訪れるも喧騒も彼女自身も見つけられなかった。

 そんなとき、早足でこちらに近づく足音が聞こえてきた。気になって背後を振り返る。


"Jeiねえ, co esあなたは josxergerシャリヤを xalija'it tirne……している人?……? Selene mi少し私と ekce lkurfお話しま...... Aleあれ?"


 話しかけてきたのは、制服の少女だった。生徒であることは間違いない。しかし、驚いたのは見覚えのあるその顔だった。ショートボブの黒髪に、オブシディアンブラックのような黒目。古めかしい丸メガネは少女が大人しげであることを示している。

 そう、彼女の名はスカースナ・ハルトシェアフィス・エレーナだ。彼女と会ったのはPMCFで別れたのが最後だったはずだ。彼女は驚いたままこちらをじっと見つめていた。


"Co esあなたは...... cen?"

"Co velesエレーナ stieso elerna jaだよな?"


 俺の声を聞くとエレーナは手を顔に当てて、天を仰ぐように顔を上げた。

 そんな彼女に自分を指差して問いかける。


"Co tuan mi俺のこと覚えてるか?"

"Miss miscaon私達はお互いに tuan ly ja覚えている……ね."

"Ers xorln奇妙な話だ......"


 エレーナはそれにこくこく頷きながら、腕を組んだ。


"Co quneシャリヤについて mels xalija ja知っているか?"

"Jexi'ert……, pa edixa ciでも彼女は私の qune niv miことを知らなかった."


 少しうつむきがちになったエレーナの顔には疲労と困惑と悲哀とがごちゃまぜになったような感情が感じられた。上目遣い気味に彼女はこちらに視線を向けてきた。


"Ers co atあなたもなの?"

"Jaああ, ers dalle co君と同じだ. Lirsそもそも, liaxi harmie俺に話しかけ co lkurf mi'cてきたのは何故なんだ?"


 エレーナは見知らぬ人に話しかけるような仕方で話してきた。その理由が知りたかった。

 彼女は組んだ下の腕を人差し指で叩きながら、ふぅと息をついた。


"Ci g'es彼女はここ karnicitj fal fqaで有名でしょ, fonti'a ci'dだから彼女の fikenalea……を何か fua firlexo分かるかと fhasfa……. Mi tisod la lex思ったのよ."

"Hmふむ......"


 状況は大体同じだったようだ。転移以前までのシャリヤの記憶は俺に関しても、エレーナに関しても同じように無い。エレーナは恐らくシャリヤを追う人間の中に誰かこの奇妙な現象を説明できる者がいるのだと追っていたのだろう。彼女は夕張の正体も知らなければ、そのあとの叙事詩の世界での経験も知らないわけだ。そうなるのも仕方が無い。


"Lirsそういえば, Harmie leus coどうやって君 tydiest falはこの世界 fqa'd undeに来たんだ?"

"Mi klie fal fqa私はここに来た fai……......"


 エレーナはため息を付いて、眉を下げた。


"Edixa fal cirla実を言うと, mi gentuan私はそれについて mels la lex忘れちゃったの. Mi letix niv私は行く時?の nitekerl pesta前の記憶を tydiestilece持っていないもの."

"Edixa co本当に忘れ gennitek fal cirlaちゃったのか? Co tydiest nivウェールフープの leusj werlfurpen乗り物とかで行った nienulerlわけでもなく?"

"La lex xaleそんな…… apo max……は mol niv falPMCFにはない PMCF tiわ……. La lex ioそこには lulas mol……が…… luaspastにあるわ."

"Zuつまり, niv ol ja“はい”か“いいえ”かでいうと?"

"...... Jaはいだけど."


 これもまた奇妙な話だった。俺たちがウェールフープ転送装置に乗ってきたというのに、エレーナは来る前の記憶を持ち合わせていないという。

 一体これはどういうことなのだろう。そんな疑問が頭の中に満ち始めたころにエレーナは周りを気にし始めた。


"Fqa io lkurfここで話す melx jol isと良くな niv vynutさそうね. Misse'd virlarteust私達のペアに見られ xel miss felxたら……な jol is jeieことになるでしょう."

"Malそれじゃあ, lecu tydiest君の部屋 co'd snutokに行こう."


 エレーナは怪訝そうな視線をこちらに向けた。言ってから気づいたが、女の子の部屋に自ら積極的に行こうなどと言うのは如何なものか。しかし、こちらにはしっかりとした理由がある。


"Mi'd virlarteust俺のペアは近く sietiv melenの部屋に住んで snutokるんだよ. Selene niv coお互いに veles senostoペアには miscaonj話は virlarteustustana'st聞かれたくは jaだろ?"


 はあ、とエレーナは浅いため息を付いて、こちらを恨めしそうに見つめた。


"Ers fua lkurfo lap話だけだから. Xel niv部屋は snutokastan ja見ないでよ."

"Metista多分だけど, Co tydiestil君が来てから ler loler liestu多くの時間が lern niv ja離れたわけじゃないだろ?"

"Fhurはあ, fafsirl es nivそういう iulo xale話じゃない la lex jaんだけど. Lirsまあ, miss tydiest ja行くわよ."


 納得いかなさそうなエレーナは一人で勝手に歩き始める。俺はそんな彼女の機嫌を直す方策を考えながら、ついていくことになった。

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