#276 まあ、多くの記憶喪失は短期間で治るっていいますし
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桃色髪の女の子はショックを受けたようでうなだれていた。かと思えば、今度は俺の肩を掴んできた。目は完全に><という感じだ。
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うわぁ~ん!と嘆きながら、レシェール・フィネーイユと名乗った女の子は俺の肩を掴んで、引き起こして、前後に、激しく、振り始めた! この娘は俺をバターにでもする気なのか? というか、感情を表す度に俺を巻き込むのはやめてくれないか?
桃色のツインテールがベシベシ顔に当たってくるし、彼女はしばらく落ち着きそうにない。
とりあえず話を整理することにしよう。彼女がこうなったのは俺が"
あと、"
そういえば、"gennitek"に似た単語は意味は理解できてないが何回か聞いたことがある。"
一通り整理が終わるとレフィは膝を掴んで、俯いたまま肩で息をしていた。相当疲れたようだが、落ち着いてくれたみたいだ。
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レフィはいきなり顔を上げて話し始める。彼女は一々、言動にパッションさがあって驚いてしまう。これまで会ってきた人々はどちらかというとまったり系かさっぱり系かという感じだったから新鮮だ。
彼女の会話の中に出てきた"
文意はほとんど分からないが、とりあえず情報量が一番多い最初の部分から訊いてみることにしよう。
俺はベンチにまた戻って、レフィの様子を確認しながら声を掛けた。
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レフィはその場にぺたんと座り込んでしまった。
つまり、俺とレフィはこの世界では仲が良くて、宜しくやっていたがレフィからしてみればいきなり記憶を失ってしまったということなのだろう。その上、リパライン語も忘れたのだから絶望していると。絶望的にリパライン語力が無くてすまなかったな。もう一ヶ月以上居るのにマトモな会話もままならない。現実とは非情である。
「~を失う」から考えれば、"molo niv elx edixu nitekerl"が意味的には近い。そうすると、"nitekadils"は記憶喪失、"nitek"は「覚える、記憶している」という意味になりそうだ。すると"gen-"は"
俺はレフィの肩に手を置いて、囁いた。
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レフィは顔を上げて、"
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