第91話:婆《ババ》ァ~の相手

 しばらくして美園は慌ただしく帰宅していった。


 2階の部屋にいるとノックの音がした。


「オレだ。ちょっと、いいか?」

 兄貴が声を掛けてきた。


「え、なぁに……」

 ボクはおもむろにドアを開けた。


「ほらァ~……」

 兄は無造作に一万円札を数枚寄越した。


「え……❓❓❓」

「明日、ババぁ~が来るってよ。

 お前が相手してやってくれ」

 押し付けてきた。


「な、ババ~って……❓❓」

 いきなりそんな事を言われてもわからない。


「ッたく、お前は頭が悪いのか?」

「え、何で……」

じじぃ~の再婚相手だろ~。オレは会いたくね~から、お前が相手をしろよ」

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