第77話 臨戦体勢だ

「え……?」

 ボクは快感に身悶みもだえるように聞き返した。


「えっ、じゃね~よ。聴いてンのかよ」

 ボクに怒鳴った。


「あ、うん…… 聴いてるよ」

 曖昧に応えた。


 だが実際は兄の話など聴いてる余裕はなかった。


 オバの美園の足業にボクの《いけない少年》は、すっかり臨戦体勢だ。


 美園は悪い魔女のように妖しく微笑を浮かべ、ボクに欲望の魔法を掛けて来た。

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