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夕食後。



「…少し話があるんだが…」



片付けも終えて掃除してる彼女に男が話しかける。



「…なに?やっぱり寮に住むことにしたの?」



彼女は床をモップがけしながら男に聞く。



「いや…その…」


「…まさか付与効果のある料理を作れ、とか言わないよな?」



軽く否定して言い淀んでいる男にモップがけを一旦止めて、彼女が不機嫌そうに睨みながらため息混じりに問う。



「それは今は大丈夫だ」


「じゃあなに?」



男の言葉に彼女はモップがけを再開しながら尋ねた。



「俺は魔導協会に所属したから、何も無ければ支部に行かなければならない」


「へー」



男が話し始めると彼女はどうでも良さそうに返す。



「…それで、だが…出張になる時はどれくらいの間戻ってくるか分からないんだ」


「…で?結局何が言いたいの?」



男の遠回りな話に彼女がイラついたように聞く。



「…面倒だという事は承知の上だ、戻って来る際には事前に連絡するから…俺の分の食事も作って置いてくれないか?」


「…つまりは、ご飯が食べたいと?」



彼女は男の良く分からない話を簡潔にまとめて聞き返す。



「ああ、事前に連絡が無ければ俺の分は作る必要は無い」


「…本当に面倒だなぁ…とりあえず事前に連絡するって言っても時間帯を守れよ」



朝食5時、昼食10時、夕食15時までね…と彼女が時間指定をする。

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