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「…どうでも良い存在だと思われてるのか…」


「…だろうな、だが彼女にとっては俺もあの子もお前と同じくどうでも良い存在なんだろう…」



落ち込む男をフォローするように言った青年も軽く落ち込んだ。



「…待てよ…魔導協会にスカウトされた、という事は…彼女の側から離れる事になるんじゃ…」



ふんふーん♪と彼女の鼻歌しか聞こえないような静かな空気が流れる中、青年が小声で思い出したように言う。



「…それなら大丈夫だ、わざわざ本部まで行って教皇に条件を呑ませた…」



青年の疑問に男は落ち込みを少し引きずりながら小声で答える。



「教皇にだと!?」


「…しっ…!…静かにしろ…!」



青年が声を上げて驚き男が慌てて制止するが、彼女は作業を続けたままで幸い聞いてなかった。



「…魔導協会の教皇に直接会ったのか…!?」


「…ああ、飛行テストも兼ねてな…」



信じられないように聞いてくる青年に男は彼女を気にしながら小声で返す。



「…それで、魔導協会に所属する条件として俺の都合に合わせる事を呑ませた…」



だから何かある場合はコッチを優先できる…と男は小声で告げる。



「…それは…」


「ただいまです」



青年が何かを言いかけると女の子が戻って来た。



「「おかえり」」


「あ、帰って来てたんですね」



2人同時に挨拶を返すと女の子は男を見て笑顔で話しかける。



「ああ、少し野暮用でな…残念ながら今回はお土産を買って来てないが…」


「あはは、じゃあ次はお願いしますね」



飛行艇の事は今のところ青年しか知らないので、飛行テストを隠しつつ言うと女の子が笑いながらお願いした。

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