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「は、80って…!どう見ても14、5の少女にしか見えないが…!」


「アンチエイジングってやつ?食材は同じなのに、調理法で食べた時の効果が違うって面白いよな」


「…まさか、料理によって若返りや若さを保っているのか…?」



ありえない…!と青年は愕然とした表情をしながら聞いてくる。



「ああ、あと…一応話し方で分かってると思うけど…俺、男だよ?今は女の身体だけど」


「…は…はああああ!!?」



青年の本日二度目の声を枯らさんばりの絶叫が森に響き渡った。











「お、男!?女の身体…!?確かに話し方は変だと思っていたが…!もう何が何だが…!」



立て続けの予期せぬ情報に青年は完全にパニックに陥っている。



「性別が変わる効果の料理を半信半疑で食べたら本当に…しかもその食材、希少なやつらしくてね…もうここ3年ぐらいはずっとこんな姿」


「…料理にそんな効果が…?と言うか料理に効果がある事自体初めて知ったんだが…」



諦めたようにため息を吐きながら説明した彼女に、ようやく理解が追いついたのか青年が元に戻った。



「『料理』のスキルを会得したら料理に効果が付与されるらしいよ?今まで集めた情報を統合すると…だから本当かどうか分からないけど」



彼女は青年が置いたざるを拾い背負った籠に山菜を入れながら説明する。



「…『料理』のスキルか、聞いた事が無いが…一応調べてみよう」


「はいはい、じゃあ帰った帰った…あの魔物も居なくなったんだから護衛も必要ないっしょ」



シッシッ…と彼女は青年を追い払うように手を振った。



「そうだな、では俺はコレで…助けてくれて感謝する」



青年は彼女に頭を下げて踵を返し去っていく。



「…はあ…魔物に騎士って…なんだったんだ…?」



家の中に入ると彼女は籠を下ろして疲れたようにベッドに座り込む。



そしてそのまま横に倒れるようにして眠る。

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