第505話 ◆アリシアの大冒険(その16) 捜索開始
◆アリシアの大冒険(その16) 捜索開始
みんな、アレッタとロキを助けに行くわよ!
あたしは3匹の霊獣を引き連れ、急いでヴイーヴルの骸が横たわっていた場所へ向かった。
大きな揺れは収まったものの、まだ洞窟全体が細かく振動している。
リヴァイアサンの口からは、常に炎が噴き出しているため、あたしたちの周りは昼間のように明るい。
洞窟の出口までは遠くは無いのだが、そこは霊獣たちが通れるほどの大きさは無い。
しかし、この洞窟から出なくては、ヴイーヴルのところへは行けないのだ。
あたしも魔力を消費していなければ、洞窟の出口くらい破壊するのは簡単だったけど、今MPはほぼゼロである。
でも、霊獣が3匹もいるのだから、そこはなんとかなるだろう。
むしろ何とかならないなら、ヴイーヴルに勝てるわけがない。
あんたたち、頼んだわよ!
グウォーーー
ギャォーーッ
霊獣が答えてくれるのは嬉しいけれど、少しやかましい。 いや、少しどころでは無いうるささだ!
***
洞窟の外に出るのはいとも簡単だった。
最高神を呑みこんだと言われる巨大狼のフェンリルが、その大きな口で出入口の岩をあっという間に粉々にかみ砕いてしまった。
外に出てみると、そこにあるはずのヴイーヴルの巨大な骨は、その欠片さえ見つからなかった。
やっぱり、ヴイーヴルは復活してしまったのね・・
あたしは、すぐに周囲にアレッタとロキがいないか探してみたが、二人の姿はどこにも見えない。
よく見れば地面には、血が飛び散った跡がある。
これはまさか・・
あたしは急に不安になる。 同時に恐怖心も襲ってくる。
復活したヴイーヴルは、いったいどんな姿をしているのだろうか。
霊獣たちも恐ろしい姿をしているのだが、自分が召喚した魔物だからか分からないけれど、彼らはちっとも怖くない。
むしろ、かわいいとさえ思える。
そうだ! ヴイーヴルを早く探し出して倒してしまわなければ、この島の人々が被害に遭ってしまう。
みんな、行こう!
あたしたちは、ヴイーヴルが向かったであろう方角に向かって進み始めた。
それにしても、あの巨体で足跡や樹がなぎ倒された痕跡が全く残っていないのは何故なのだろう?
このことは直ぐに判明するのだが、これがあたしたちが苦戦する最大原因になったのだった。
***
ねえ、なろうの小説って、いっぱいアニメ化されてるみたいよ!
あ゛ーーー セレネさんが主人公じゃ、ぜったいに無理っス。
ボカスカッ
ぐぇっ
いきなり何するんですか。 この暴力女め!
だって、あんなに恥ずかしい思いをいっぱいさせられてるのに、なんでなのよ~!
それなら読者のみなさんに聞いてみればいいと思います。
・・・
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