第357話 ◆モモちゃんの結婚式  その4

◆モモちゃんの結婚式  その4


あたしとアリシア、メイア、シルフ、ニーナは、出席者に用意された服に着替えるため建物の中に入った。


建物の中は、虹色に輝く貝殻が一面に貼られていて、その美しさに溜息が出る。


どうぞ、こちらでお着替えの方をお願いいたします。


係りの人魚に案内されて、待合室の中の一室へ入ると名前が書いたハンガーにそれぞれの衣装が吊るされてあった。


セ、セレネ・・・ これって・・・


あ・・ どうしよう・・ なんか思ってたのと違うんだけど・・


みなさま、下着は付けずに素肌の上に一枚、その上からストールを羽織ってください。


うひゃーー   マジで?


素肌の上に着ろと言われたのは、半透明の薄いハイレグ水着のようなもので、長めのストールを垂らすように羽織ると乙女の大事な3箇所がやっと隠れるという大胆なものであった。


あとから聞いた話しによれば、これは式に参列した女性が早く殿方に見初められて結婚できるようにするための、古いにしえから伝わるエロイ衣装なのだそうだ。


あたしは以前、全裸に金の鎖だけで過ごすという羞恥プレイを強いられた経験があったので、死ぬほど恥ずかしいレベルとまではいかなかったけどニーナやアリシアは、流石に顔を真っ赤にしている。


ママ、どうしましょう。


ニーナったら、どうしましょうって言われても着るしかないでしょ!  大丈夫よ、ぎりぎり見えないから。



アリシアもさぞかし困っていると思って見れば、


おやっ?  まあ、アリシアったら・・・


なになに? どこか変?


うひっ 胸が膨らんできてるじゃないの♪   洗濯板、卒業おめでとう♪


バッカ、バッカ セレネのバッカ!  覚えておきなさいよ!  あとで酷い目にあわせてあげるからね!



それにしても、ニーナの破壊力はすさまじいわね。  パリコレのモデルをやらせてみたいわ。


ママ・・ これって・・


やだニーナ、今気が付いたけど後ろ姿は、ほぼ全裸と変わらないじゃないの!


いやーーーーっ!



この後、式に参列したみんなは恥ずかしさMAXで俯いたままモジモジしていたため、肝心の花嫁さんの姿をよく覚えていなかった。


でも式の後にモモちゃんが、みんなのところに来てくれて記念写真を撮ってくれた。



なお、その時の写真は、各自が封印したという袋とじ級の超エロイ写真だった。


そして、飛行船で留守番をしていたヴォルルさん1/10には、絶対に洩らしてはいけないトップシークレットとなったのだった。


・・・


2日目は、パーティ形式で服装も自由だったので、あたしたちは持参したドレスで出席した。


パーティーでは、見たこともないようなご馳走をお腹いっぱい食べた。


そして、美味しい飲み物もいっぱい飲んだ。


うぃ~  ところでアリシアって、いつから膨らみ始めたんだぁ?  こんなに面白いことなのに、ちっとも気が付かなかったぞーー!


ふんっ  すぐにセレネなんか追い越してやるから、少しの間待ってなさいよ!


すぐにこれくらいになって見せるからね。


アリシアは、そう言いながらニーナの両方の胸を後ろから、わしっと握った。


きゃっ


もう、二人とも酔ってませんか?  アリシアちゃんは、お酒はまだ早いでしょ!


ニーナったら、エルフの里ではお祭りや祝い事の時は、みんなでお酒を飲んだりしてたわよ。  ←たぶん嘘


おや~  ララノアお母さんの十戒はまだ有効なんじゃないのかな?


あ、あたし、モモちゃんとお話ししてくる。


あ、あいつ逃げやがったな。  ←酔っ払ってくると言葉遣いがおっさんになるセレネ




いつぞや、お酒を飲み過ぎて失敗したセレネは、確か深く反省したはずなんですが、結局3歩あるいたら忘れてしまうと言われる鳥頭なのかもしれません。  ということで次回へと続く・・・

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