第62話 ◆傭兵リアム

◆傭兵リアム


盗人のごたごたのせいで、リアムの事をすっかり忘れていたのを晩御飯の前に、はたと思い出した。


リアム、遅くなってごめんなさい。

部屋に迎えに行くとリアムは横になって本を読んでいた。


面倒事はもう解決したのかい?

ええ、犯人は逃がしちゃったけど、盗られた物は取り返したわ。

そうか、よかったじゃないか。

ええ、ありがとう。 それで、あなたをメンバーに紹介しようと思うんだけど、今いいかしら?


おぅ、よろしく頼むよ。


みんなは、食事のために昼間卓球をしていた広間に集まっていたので、一緒に晩御飯を食べながら、リアムを紹介した。

こちらは、この宿に泊まっている傭兵のリアムさんです。


リアムです。 自分は今は傭兵をやってますが、出身はベルセアモントで天文学者をやってました。


凄~い。 ベルセアモントって学術都市で有名なところでしょ。  エイミーが興味津々な目をしている。


ねぇ、何歳なの?

来月で28ですよ。  傭兵は3年前からやってます。  学者じゃ食べていけなかったもんでね。 

そうなんだ・・  でも、すごい筋肉♪  ちょっと触ってもいい?

えっ・・ いや・・ 別にいいけど。

どれどれ。  キャー 凄い 硬ーい  素敵ーーー 

エイミーってば、女子大生の合コンみたいになってるよ。 ←心の声


うぉほん。 それでね、これからダンジョンの攻略もたいへんになってくるし、リアムが仲間になってくれたらなぁって思うんだけど、みんなどうかな?


あたしは、大歓迎よ。  エイミーは即答だ。

モッフルダフは、どう?

わたしも歓迎します。  もう年だし、魔物相手も結構しんどいんでね。 若い人に頑張ってもらえると助かります。


メイアとシルフはどう?


問題ない。 シルフは全然関心がなさそうだ。


メイアは?

卓球相手にいいと思う。


それじゃ、決まり!  リアム、これからよろしくね。

こっちこそ。 みなさん、よろしくおねがいします。


こうして、パーティーに傭兵のリアムが加わった。

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