第51話

「ったくさぁ、アリスのパンチラなんか撮ってホントは何をするつもりだったの?もしかしてアリスを脅してモカッチモコッチ、葵ッチ達を誘い出してエロイ事でもやりたかったのかよ……素人女も抱けないくせに」


「くあっ……」


 うっすらと涙を溜めた目でアリスを睨んだ多田坂。彼自身の負い目に、容赦なく土足で踏み込んだアリスを遂に許せなくなっての反応に見えた……しかし「蚊トンボ」並みの攻撃が、アリスに届く筈はなかった。


「何だよ……睨んで。悔しいかい?こんな万引き小娘アイドルに好き勝手説教されて何にも言い返せない自分が情けなくて悔しいんだろっ……いいんだよっ、抱いても……ここでアリスを抱いたらモカッチモコッチ、葵ッチをここに呼んでやるから、好きなだけ抱いてみなよ……さぁ、アリスを抱きなよっ」


 斬り捨てる様に言うと、アリスは乱暴に服を脱ぎ始める……。


 意外にも、上品で大人びた色とデザインのブラジャーと、年齢以上に発育した躰を私に、二人に見せびらかした後、自分が万引きした品物を思い切りはね退け、テーブルに寝そべり舌で指を舐めずり、挑発する……。




「さぁ……早く抱きなよ……」


「アリスがいいって言ってんだから……アイドルを抱けるんだよ……」


 唾液のついた指を躰の線に沿って這わせ、下着が見えそうになっているマイクロミニのデニムスカートをめくる。


「早くぅ……店長さんもいいんだよ……奥さんとはもう、してないんでしょ?だったらアリスを抱きなよ。娘さんより、若くてピッチピッチだよ」


 卑猥にオーバーニーソックスに包まれた足を動かし、ねだるアリス……しかし、二人から「反応」がない。


「あぁそっか……いきなりだからアレがないよね。大丈夫だよ……アリス、安全日だから思いっ切りいいんだよ……」


「…………」


「あれぇ、ビビってんの?情けないなぁ…………それとも、アリスみたいな生意気ロリは趣味じゃないのかなぁ……」




「そう……こんだけ良い条件なのにアリスじゃ駄目なんだ。だったら、もっと大人の女が好みなのかなぁ……」


 二人の性欲を誘う様に、妖しい目線をゆっくりと私に向けるアリス……。




『ごくり…………』


 二人の息を呑む音が響く。


「そう……」


 少し残念そうな表情でアリスは上半身を起こすと、再び私を妖しく見た……。


 まさか……私が……。




「はあぁぁぁぁいっ!サービスタイム終了おぉぉぉぉぉっ……」


「続いてぇ……サプライズタアァァァァイムッ!」

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