滞在場所

「さて、無事依頼も受けれた事だし

ボックス行こうか」

「そーだな」


依頼を受諾した2人はギルドを出てボックスへ向かう

丁度時間はボックスの開店時間で

着いたらすぐに入る事が出来た


「いらっしゃ…ユウキ!補充に来たのかい!?」

「ぇ…いや…在庫確認に…」

「アンタ、あの価格であの性能…まだ在庫があると思ってるのかい?!」


ガッと勢いよく詰め寄られ、ユウキは距離ととるべく後ろへ下がる


「ぇっと…在庫…無いのかな…?」


シェイルの勢いに戸惑いながら問う

あの言い方だと、在庫は全て無くなったように思われる

確認するまでもなく、入った瞬間に売り切れが通知されたようなものだ


「当たり前じゃないか!もう、アンタの滞在場所教えておくれよ

昨日来るかと思って待ってたのに来やしない…

あんなソワソワするのは、もうこりごりさね」


「ふぅ…」と腕組みをしたシェイルは

少し落ち着いたらしい

とりあえず、これから必要になるであろう

ユウキの滞在場所を聞いた


「えーっとねぇ…ココだよ」


ユウキはマップを出して、自宅の場所を指で示す


「なるほど…そこね

在庫とか無くなりそうなら、メモでも挟んでおくわね」

「分かりました~」


そう言って、ユウキは店を出ようとする

しかし、キョウヤがそれを止めた


「お金の回収しとかなくて良いのか?」

「うん、明日補充するから、その時に一緒に回収するよ」

「ふ~ん」


と、いうわけで、2人はボックスを出て門を目指す

ここ数日で何度も通ったので、見慣れ始めた街並み

特に変わった事も無く無事に門まで辿り着く


「えーと…コッコとタンクの場所は…と」


ユウキはマップで位置を調べる


「お…ココは行った事無い場所だな」

「…へぇ…西側か…」


今までは、ラグーンの南側(セレインの森・レティア草原の一部)や

東側(レティア草原)または、周辺での活動がメインだった

まぁ、ユウキは昨日北側に行っていたが…

西側は行った事が無い


「ふふふん♪何が出るかなぁ~♪」

「…いや、とりあえず、コッコとタンクだろ…」


新しい場所に浮かれているユウキに

キョウヤが冷静なツッコミを入れる


「他にも魔獣はいるはずだからさ~♪

何が出るのか楽しみじゃない!?」

「いや…別に…」


テンションが上がっていくユウキに対して

いつもと同じテンションのキョウヤ

そんな2人が歩いているのは、レティア草原の一部だが

マップ上ではそろそろフルール草原になる

まぁ、マップ上なので、見た目は草原という事で、一見大した変化はない


「おぉ!この花何だ!!?」

「知らねぇよ…」


だが、ユウキには大いに変化があったらしく

新たに見つけた花に大騒ぎしている

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