リリンギ
「さて、次は何を採集しに行く?」
「何でもいいけどよ…近場から探せねぇの?」
「あぁ~…なるほど…
確かに、近場に何があるか検索できるわ」
今いるピーマの採集場から近い場所を探していく
「ここから近いのは、リリンギ…かな…」
「んじゃ、そこに行くぞ」
「あ、待って、その前に…」
ユウキはピーマの採集場を全部見渡せる場所に移動し…
(鑑定!…えーっとピーマの葉…ばっかだな…
後は、雑草…か…後は石ころ…ねぇ…特に使える物は無い感じだな)
もしかしたら、良い物があるかと期待したが
鑑定の結果は、特に使えそうな物は無い…という事だった
(説明文の所の『今のところは』とかいう言葉が気になるよね…
それって、つまり…利用方法が新たに出来る可能性もあるって事だよね?)
新しい物を作る事も楽しそうではあるが…
今は、今ある物の事を知る方が先である
新しく作るのは、また後でも問題ない
「よし、んじゃ、リリンギの所に行くか!」
と、気合を入れたが、リリンギの採集場までは、目と鼻の先…
つまりは、すぐに着く場所にあったのだ
「ピーマの時とは違って、木が周りに一杯あるね」
「そうだな…森って感じじゃねぇけど…林みたいなもんか?」
2人は辺りをキョロキョロ見回して、それらしき物を探しているのだが…
どんな物なのか分からないので、探しようもない…という…
結構、肝心な所は曖昧な2人だった
(まぁ、知らなくても死にはしないからね)
魔獣とバトルしない=何とかなるだろう…という感じだ
採取場所がマップで見れるのだから、そこに行けばあるっちゃあるのだが…
(とりあえず、鑑定)
◇リリンギの木◇
リリンギがなる木
木材としても利用は出来るが、あまり使われない
(へぇ~…この木にリリンギがなるんだ…)
「ったく…何処にリリンギがあるんだ?」
「この木にリリンギがなるみたいだけど…
さっきみたいに根っこになる感じだったら、これ、採集難しそうだけど…」
「うわ、マジかよ…ココの野菜って、何でも地面の中になるのか?」
「さぁ…?もしかしたら、違うかもしれないけど…」
「とりあえず、リリンギって何だよ…」
「ん~…木になるって事は…リンゴとか…?」
「それ果物だけど…」
「採集系で選んだから、果物みたいなのが混ざってても良いじゃん」
「まぁな…」
2人はそんな話をしながら、視線を上に上げる
もし、リンゴなのだとしたら、普通に考えれば上に実がなっているはずだから
まぁ、ココでその普通は通用しないのは、さっきのピーマで経験済みだが…
何のヒントも無いのだから、前の世界の普通に頼るしかない
「…なぁ…キョウヤ…」
「なんだよ」
「…もしかしてさ…リリンギってあれじゃね?」
「ん??」
キョウヤはユウキの指さす方をジーッと見る
そこには確かに木の枝とは違う何かがついていた
「…あれ、エリンギじゃね?」
「そうだな…エリンギだな」
「…エリンギって…あんな木の枝にぶら下がってなるものだっけ…?」
「俺の記憶だと…キノコ系で根元部分に出来てたように記憶してるがな…」
「だよね…」
「まぁ、ココでは、木の実のような扱いなんだろうな…」
「…みたいだな(鑑定)」
◇リリンギ◇
キノコの一種で、毒は無い
焼いて食べるのが一般的
「大当たり…リリンギ発見」
「マジか…じゃあ、あれを採集すればいいんだな」
「って事だね」
そう言うとユウキは、地面から3mほどある場所の木の枝にジャンプで飛び乗る
ユウキが飛び乗った衝撃で、木の枝が上下に揺れる
しかし、リリンギはそれでも平気な感じで、木にピッタリとくっついていた
(ホント、木の実みたいに、あちこちにぶら下がってるわ…)
木に登って見て見ると、あちこちの木の枝に、リリンギがなっているのが分かる
下から見ると、カサの部分の茶色が枝に紛れて見えるので、分かりづらいが
茎の白が見える、この位置から見ると、その多さに驚かされた
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます