金策の仕方

学生になっても、お金を稼ぐ術はあるという事を説明するミーシャ

ユウキとキョウヤは、真剣に聞いている

これからどうするかの物差しになるのだ、今の2人にはとっても重要な情報だ


「まぁ、依頼以外にも冒険っていう選択肢もある

 普通に、冒険してダンジョンまでにはなってねぇけど

 魔力の溜まってる洞窟とかに行けば宝箱とか手に入るし

 普通に魔獣倒して、そのドロップ品を売ったりしても稼げるしな」

「確かに…まぁ、ドロップ品売った事ねぇから相場がよく分からんけども…」

「え…ちょっと待って」


ユウキの一言に待ったがかかった

待ったをかけたのはミーシャ

シーヴァも待ったをかけようとしたのか、動き出そうとして、先を越され

どうしたら良いのか分からず不自然に上がった手を彷徨わせる


「ん?何か変なとこあったか?」

「いや、思いっきり変な所あったわよ…

 ドロップ品売った事ないって…どういうこと??」

「そのまんまの意味だよ

 まぁ、正確に言うと、ドロップしたまま売った事が無い…

 依頼受けて、それをそのまま渡した事はあるけど…それは売るとはまた違うだろ?

 それ以外だったら、普通に加工して売ったり、後は普通に使ってるけど…」

「…あぁ…そうだった…コイツのスキル、無駄に色々あったよな…

 攻撃系もあれば生産系もあった…

 量に驚いて一つ一つ覚えてねぇが…」

「そうでした…ユウキ君のスキル量は恐ろしい程でしたよね…」

「え…なんか、酷くね?」

「事実だろ、お前どんだけスキル習得してんだよ

 俺もサクサクスキル習得できるけどよ…お前程取ろうと思えねぇよ

 生産系のスキルとか特にな…」


キョウヤの言葉にミーシャもシーヴァも頷く

同じ状態であるはずのキョウヤに言われて

ユウキは、スキル取り過ぎたかな…とも思うが

ユウキにとっては、どれも必要なので「ま、いっか」で内心済ませた


(しかし、生産職って、基本そこまで人気ねぇけど…

 やると、割と楽しいし、結構必須なんだよねぇ~)


ココでは生活していく上で…

調理スキルがあれば、マズイ料理を食べなくて済む

それは、ユウキの中では死活問題だ

他の生産スキルも、あれば物を作って売れる

ユウキからしてみれば、どれも楽しいスキルなのだが…

キョウヤみたいな人は、コツコツ地道にするよりも

派手に動き回る戦闘系のスキルを重視するのだろう


(ま、戦闘系であれど…腕前あれじゃ、先が思いやられるけどな…)


内心でコッソリ毒を吐くユウキ

まぁ、キョウヤくらいの腕前が普通なのかもしれないが…

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