神の加護

「何で…そんな簡単に信じれるんだ?

 (初対面の僕の話を…何で、そんなに簡単に…?)」

「あら、それは簡単ですわ

 ユウキ君の非常識さは、それくらいの事情が無ければ説明が出来ませんもの」

「…僕、そんなに非常識なのか…?」

「滅茶苦茶非常識だな!

 まず、魔力が色んな所に満ちてる事や

 魔力から魔獣が出来上がっている事とか、普通5歳の子でも知ってるぞ」

「なっ!!!?」


5歳児が知っている事を知らなかった…という衝撃の事実

ユウキはガックリと項垂れる

常識が多少無い事は自覚していたが、予想以上の非常識さだった


「それに、神話の中では、世界は沢山あるとなっています

 なので、そこから神様に導かれて来る人がいない…とは言い切れませんし

 実際、ユウキ君は神の加護を持っていますし…」

「…神の加護って…この神様スキルの事か?」

「いや、神の加護ってのは、才能の事だ」

「あぁ…コレ?」


ユウキは自分のステータスを表示させ、2人に見せ

才能の部分を指さす


「えぇ…今までの記録で、才能…なんてものを持っている人はいません

 ただ、神話には神の加護として、才能というものが記されています」

「え…そんなレベルで凄いものなの!!?」


確かに、今まで見てきた人たちは、才能…なんて持っていなかった

でも、それでも、何処かに持ってる人はいるだろうと思っていた

特別だろう…という予想はあったが、この世界にも持ってる人はいると…

しかし、神話レベルで持ってる人がいない…という事実


「だから、私は…この世界を知るためにも…

 そして、その力を最大限使うためにも、学校に入る方が良いと思います

 ちなみに、学校にお金はかかりません

 ごく一部の貧困な方が学校に行けないのは、子どもを労働力としているからです」

「な、なるほど…」


貧困の子どもが学校に行けない理由はハッキリ分かった

ミーシャが言うには、そんな子は極稀だというレベルらしいが…


(だから、ギルドでも何処でも驚かれたんだな…)


少なくとも、人という種族の中では20歳までは学校に行く事が当たり前らしい

まぁ、人間でも1000歳まで生きれるこの世界だ

20年なんて微々たる時間は、全部学校で良いんじゃないか…という意見なんだろう

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