クリティカルヒット
「俺様がお前みたいなガキに負けるわけねぇだろ」
「ふ~ん…あと1発くらい入れても大丈夫か…」
相手の残りHPは300
攻撃は200
あと1回攻撃しても100の残りがある
「はーはっはは!入れられるものなら入れてみろよ!
ガハァッ!!」
「わりぃ…避ける自信があるのかと思って、思いっきり蹴ったわ」
男は綺麗に弧を描いて吹き飛んでいく
そして地面に激突するのだった
「あれ?数値が…」
男の頭上に出た数値が先程と違う
290と表示されている
「えぇぇぇ!!?
何でそんなにダメージ食らってんだよ!!!!
残りHP10とかマジで笑えねぇ!!!」
ユウキは慌てて男に駆け寄ったが、意識は無い
それは仕方ない事だが…
「まぁでも…10残ってるって事は死んでないって事だよな
重症であってもな!」
生きてるからいいか…と開き直り、ユウキは落ち着きを取り戻した
周りの人は、ザワザワと、この結果に驚いている様子だった
「あ、あなた一体何者なの?」
「ん?ん~…ちょっと変わった冒険者かな」
「とても変わってるわよね…」
「ねぇ、そこ何で断定なの!!?」
疑問系ではなく、確定されたように言い切られる
初対面なのに…と、ユウキは少し項垂れる
「決めましたわ!!!」
いきなり、人だかりの中から少女の声が響き渡った
誰もが、声の発生源を探そうと視線をさまよわせる
「うふふ!決めましたわよ!」
声の主は隠れる事もなく、人だかりを押しのけて、ユウキと女性の前に現れる
ユウキは意味が分からない…というように首を傾げ
女性は、面倒事に巻き込まれたというような、めんどくさそうな顔をした
「あなたを、#私__ワタクシ__#の婚約者にして差し上げますわ!」
ズビシッと指をさし言い切る少女
ユウキは、シレッとその指先から逃れ、その指が示す先を探す
「ゴメン、人が多すぎて誰に言ってんのかわっかんねぇだけど」
「わざとですの!!?あなたですわ!」
「ん?」
ユウキは、横に立っている女性を指さす
一方女性は呆れた…という風に、額に手を当てていた
「違いますわ!!!あ・な・た・よ!!!」
「はぁ!!?僕!!?何で、意味分かんないんだけど!!」
ユウキがそう言うのも当然だ
いきなり出てきて婚約者にしてあげるとか、意味不明にも程がある
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