困っている人は助けていこー

「あのフリスク兄弟の弟を弱いって言えるって、あのガキ何も知らない世間知らずだな」

「あの子、可哀想…ひどい目に合されるわ…」

「そういえば…こないだ、フリスク兄弟の兄がひどい目に合ったんだってな」

「ハハ…それはいい気味だな…そいつがココに来ればいいのにな…」

「それは違いねぇ」

(前から思ってたんだけど…ココの街の人…レベル低い?)


ユウキは、試しに絡まれていた女の人を鑑定する


―◇―ステータス―◇―


ルーザ・レイン


年齢:22歳

身長:157㎝

体重:秘密


レベル:2

職業:受付嬢

スキル:なし

HP:50

MP:50

攻撃力:20

魔法攻撃力:20

防御力:20

魔法防御:20

力:20

素早さ:20

命中率:20

運:20


―◇―  終  ―◇―


(うっそ…マジで!!?

 まぁ、受付嬢だったら、そうそうレベ上げる機会ないか…)


あまりにも微々たる数値に、ビビるユウキ

この数値では、力ずくでの抵抗が出来るはずもない


「お姉さん、僕が助けてあげよーか?」

「そ、それは嬉しいけど…あなたじゃ、この人にかなわないわよ…」


小さいユウキを心配して、お姉さんはそう答える

その答えに気を良くした男は、満足気に笑っている


「ハッ…お前みたいなチビが俺様に勝とうなんて1000年はえーよ

 ギャハハ…ゴホッ?!」

「あ、ごめーん…あんまりに煩いから、ついつい手が出ちゃったんだね

 で…誰がチビだって?」

「ガハッ…ゴホッ…おま…え…」


ユウキが殴りかかった事により、ユウキと男の頭上には戦闘中が表示されている

そして、男の上にはダメージが200である事が示されている

先程の哀れみや心配の声は消え、周りも唖然と目の前の光景を見つめる


「ホント、困るよね…人が困っているのにも気付かずに迷惑行為続ける人

 いや、ホントにね…少しは頭使えばいいのにね

 まぁそれは、使える頭があればの話だけどね

 お兄さんは、力に物を言わせてるから、頭は使えないみたいだから

 とーーーーーっても難しいお話みたいだね!」


ニコニコ笑顔で、スラスラ言ってのけるユウキ

男は、激痛と言葉の刃に怒りを露わにした

怒りを露わにした事で、冷静な判断など頭から抜け落ちている

まぁ、元々冷静な判断など難しいだろうが…


「お前、何様だ!?俺様を殴って兄貴が黙ってると思うなよ!」

「はぁ~…何?自分で解決出来ないから兄頼り?

 つーまーり、キミは何一つ自分で出来ないって事を証明したわけだよね」

「てめぇ!!!」


男は勢いよく拳を振り上げる

それを見て、周りから悲鳴や叫び声が上がる

ユウキが殴られる事を想定しているからなのだろう

目を手で隠している人の姿も見られる

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