第44話都市への帰還~道中~

突如侵攻してきたモンスターの大群を何とか仕留める事に成功した都市アルスの冒険者たち。だがそれには安くない代償が付いてしまった。


今回防衛線に参加した冒険者総勢百人弱。急造にしては集まった方だろう。参加者のほとんどがどこかしこに傷を負っており、そのうちの数十名は命を失ってしまった者もいた。だが、Aランクも出現したことを踏まえて考えれば被害は相当少ないと言えるだろう。これはひとえに冒険者たちのお陰と言える。


加えて幸いと言うべきかは微妙な所だが出現したタイミングが防衛戦終盤に近かったのもあったのも被害が少ない理由の一つかもしれない。


Aランクが出てくると分かっていればもっと戦力を投入する事もしただろうが、それを今さら行っても後の祭りだろう。



そして今防衛戦を終えた一行は馬車に揺られながら来た道を戻り都市へと帰還のために平原を横断していた。ちなみに各種モンスターの死体などは持ち帰れるだけ持ち帰り残りは燃やした。


行きと同じくセリム、キーラ、クロは同じ馬車に乗っていた。


だが、行きとは違い三人以外にも乗車している者がいる。今回防衛線に参加した冒険者四人だ。馬車が壊されてしまったりした所為で詰めて乗ることになったのだ。とは言え本来馬車とは二桁はさすがに厳しいが一桁の人数位なら乗ることが出来る広さがある幌馬車だったので特に問題は無かった。ちなみに席順は御者がいる方からキーラ、セリム、クロである。


反対側の椅子には四人が座っており、御者に関しては後方で支援して怪我などをしていない者が務めている。



「足、大丈夫か?」


「え、えぇ平気よ、このくらい」



突然隣に座るセリムから話しかけられ答えるのに詰まってしまったキーラ。



「そういえば、随分と都合よく現われたわね」



都合よく現れるならもっと早く現れてくれた方が良かったのに…と言う思いを込め少しだけ語尾を強めに言い放つ。だが、そこで己の失言に気づいてしまう。



「やっぱ、何でもないわ」



慌てて先程の言葉をなかったことにし顔をセリムの方から御者がいる方へと向ける。多少というか、かなり不自然な行為だったがセリムはそれをどうこう言わなかった。



(私は何を考えてるのよっ!)




"早く現れていてくれれば"




この言葉を浮かべてしまった瞬間キーラは己の中の甘えを感じてしまっていた。他人にとっては何気ない言葉かもしれないが、先程の戦いで自分が甘えすぎていたのかもと言う事実に気づいた。キーラにとっては再び"ピンチには誰かが助けてくれる"という事を期待してしまっているように感じられたのだ。



(もっと強くなりたいな…)



助けてもらうのは決して悪いことではないだろう。

だけどそれでは、何も変わらない。助けてもらってばかりでは何一つ成長などあり得ない。助けてもらうのではなく、"助け合っていく"のが成長へとつながるものだ。今日の戦いではそれをやる事が出来たのは成長した証だろうか…



(もう一度戦っても勝てる気はしないわね…)



成長したとは思うが今回Aランクモンスターに勝てたのは運の要素も大きい。


相手の動きが遅かった事、協力者がいた事、そして何よりあの時のキーラはエルフの国:アルフレイムを壊滅までに追い込んだ者への復讐の炎とでも呼ぶべきものが恐怖を上回っていたこと。そのお陰もあり一時的にではあるが何とかできたとキーラは考えていた。


はぁ~とため息をつき戦闘により出来た傷を見る。この傷は勲章なのか、それとも復讐の炎、情動的に行動したことで身を焦がす炎を受けたのか…


そんな事を考えながらも最後はよく分からないわね…とこたえの出ない問いを終わりにする。ちょうどそれと同時だっただろうかキーラが変な声を上げてしまったのは。



「ひゃっ!」



何事だと周りの者がキーラに注目する中、注目された本人は恥ずかしさで顔を赤くしつつも声を上げることになってしまった原因へと視線を向ける。



「いきなり何すんのよ、セリム!」



キーラが今、口に出して言った通り犯人はセリムであった。



「いきなり触って悪かったよ。ただ、さっき足の傷みてたろ?痛いの我慢してんのかと思ってな」



セリムは別に触りたくて触ったわけではないのだ。いや、触りたくないと言えば嘘になるのかもしれないが、傷の具合が気になったのである。


昔―セリムがセリム・ヴェルグとしてではなく城木宗太(しろき そうた)として生きてた時の事だ。中学生になっていたが母親の事が好きだった。


母子家庭と言う事もあり出来るだけ心配事などは掛けぬようにしようと考えていた。


だから怪我をしたときも心配を掛けないように"我慢"をして平静を装っていたのだが、やはり母親なのだろう。直ぐに気付かれ何で言わなかったのかと怒られた。


病院へ行った帰りに悲しそうな顔で「ごめんね、ありがとうね」と言っていたな…と思い出していた。当時の宗太は母親の悲しそうな表情、言葉の意味が理解できていなかった…



(けど、今なら分かるよ‥)



「ごめんね」は我慢させた事への謝罪。

「ありがとう」は気を遣ってくれたことへの感謝。


とは言えこの出来事がキーラとの事に当てはまるかと言われれば答えはNOだ。だがそれでもセリムは宗太であったころの事を思い出していた。


自身でも何で今?と思わないでもなかったが多分キーラが我慢しているのではと思った姿が重なったのか…



「だからっていきなり触るって。変態!」



気遣ってやった事なのにまさかの不名誉な称号を付けられてしまったセリム。若干頬をひきつらせる。



「るせーよ。いいから傷診せてみろ、治してやっから」



それだけ言うと強引にキーラの脚を掴み白魔法で傷を治す。



「私も治してほしいにゃー」



セリムの隣に座っていたクロがついでにお願いするにゃと中々に図々しいお願いをしてくる。



「よく見るとあんたも結構傷ついてたんだな」



対面の席にいた冒険者も皆一様に傷だらけなのを確認し「傷だらけだな」

と付け加えた。


「戦いでは傷はつきものにゃ、逆に何でセリにゃは傷が殆どないのにゃ~?」と最初会った時ーーたった数時間前ーーと今とではかなり呼び方が変わっていたが気にせずに質問に答えていく。キーラの傷を治しながらだった為、左手はキーラの足に置いたままでだったが。



「そんな怪我する相手いたか? どいつもこいつも雑魚ばっかだったろ」



セリムは自身の基準で事実を言っただけなのだがその瞬間馬車内にいたセリムを除いた全員が驚愕の表情を露わにする。



「ちょ、あんた頭大丈夫?」

「戦闘中にどっか頭打ったのか?」

「俺が知ってる腕の良い回復術師紹介するぞ」



等々、まったくの面識がないにも関わらず対面の席にいた冒険者たちから頭の心配をされてしまう。


まったく意味がわからないと言う顔をしているとクロが説明してくれた。



「今回の防衛戦には数体とは言えAランクモンスターが参戦してたんだにゃー」



他にも強いのはいたはずにゃと付け加える。だが、セリムは既に人間をやめた領域に侵入しつつある生物なので他人とは価値観が違っていた為にそこまで強敵と思えるものはいなかったと

認識していたのだ。ライジングバングには多少てこずったが問題なく倒すことが出来たのがその例であろう。



「いや、まぁ確かに多少強いのはいたな」



この発言の後みんなから「ちょっとコイツおかしい」言う目で見られ居心地の悪い空間で都市アルスまで帰る事になった。




名前 セリム・ヴェルグ

年齢 :7歳≪見た目精神年齢ともに15歳≫

種族 :人族

ランク:D

1次職 :異端者

2次職 :異端児

レベル :45→50

体力 :8100→10000

魔力 :6700→8800

筋力 :9200→11400

敏捷 :7200→9200

耐性 :7600→8700


スキル

神喰ゴッドイーター  LV4→5】 up 

剣技  LV8    

纏衣まとい LV10  max   

【拳技  LV7→9】 up

【斧技 Lv4】    

【筋力強化   LV10 】 max 

【体力強化  Lv9→10】 max     

【敏捷強化  Lv8→10】 max    

【耐性強化  Lv3→6】 up    

【魔力強化  Lv3→6】 up  

【反射速度強化  Lv4→6】 up 

【硬化  Lv6→8】 up   

【気配遮断  Lv4】 

【気配感知  Lv5→7】 up  

【咆哮  Lv5】→【大咆哮 Lv5】へと変化    

【命中率上昇 Lv6→7】 up

【嗅覚上昇  Lv4→6】 up 

【跳躍力上昇 Lv4】   

【毒液  Lv3→4】 up 

【火魔法  Lv5→6】 up  

【水魔法  Lv4→5】 up  

【風魔法  Lv3→4】 up

【雷魔法  Lv6】 new

【光魔法  Lv3】 new  

【白魔法  Lv4→5】 up  

【暗黒魔法  Lv1】

【振動魔法 Lv6→7】   

【鑑定  Lv7→8】 up   

【短剣術  Lv4】  

【夜目  Lv3】 

【魔力操作  Lv8→9】 up  

【受け流し  Lv5→7】 up   

【統率  Lv3→5】 up 

【罠師  Lv3】 

【重量装備時重量軽減  Lv4】 

【見切り  Lv5→6】 up

【闘魂  Lv4】 

二重発動ダブルキャスト  Lv3→5】 up 

【雷獣変化  Lv5】 new 



職業専用スキル

【呪印 Lv1】 

【正統破壊 Lv1】

【強奪  Lv4】 

【瞬滅  Lv4】 

【鉄壁硬化  Lv3】 

【重撃破  Lv5】 

【乱魔の一撃  Lv2】 

【空拳  Lv4】 


魔道具効果 

隠蔽  Lv10 max



【】の中身は隠蔽スキルにより視えません。




名前 キーラ・ストレア

年齢 :16歳

種族 :エルフ族

ランク:D

1次職 :魔術師

2次職 :魔導師

レベル :42→45

体力 :3000→4000

魔力 :4600→6100

筋力 :2500→3000

敏捷 :2800→3700

耐性 :3100→3900



スキル

筋力強化  Lv3→4 up

体力強化  Lv2→3 up

敏捷強化  Lv2→4 up

耐性強化  Lv3→4 up

魔力強化  Lv4→6 up

魔法威力上昇  Lv5→7 up

魔法発動速度上昇  Lv1 new

火魔法  Lv5→7 up

水魔法  Lv3→5 up

風魔法  Lv8→10 max

雷魔法  Lv5 

魔力操作  Lv6→7 up

二重発動ダブルキャスト   Lv4→5 up

無詠唱  Lv3→5 up

魔力消費率減  Lv1 new

 


職業専用スキル

魔術領域  Lv3

摩天楼  Lv1




名前 クロック・シルバー

年齢 :22歳

種族 :獣人族≪猫人≫

ランク:A

1次職 :魔術師

2次職 :魔法戦士

レベル :57→60

体力 :7600→8700

魔力 :7800→8400

筋力 :6200→7200

敏捷 :7600→8300

耐性 :6600→7300



スキル

纏衣まとい  Lv6→7 up

片手剣技  Lv6→8 up

筋力強化  Lv3→7 up

筋力強化  Lv4→7 up

敏捷強化  Lv6→8 up

耐性強化  Lv4→6 up

貫通力強化  Lv5→6  up

魔力強化  Lv6→7 up

嗅覚上昇  Lv3

魔法威力上昇  Lv3→5 up

火魔法  Lv5→7 up

水魔法  Lv3

風魔法  Lv6→7 up

魔力操作  Lv5→6 up

狂獣化  Lv7

衝撃緩和  Lv4→5 up

気配感知  Lv4

咆哮 Lv5


職業専用スキル

魔術領域  Lv4

付加攻撃  Lv3→5  up




・ライジングバング≪ランクA≫

レベル:67

体力 :9600

魔力 :7000

筋力 :12000

敏捷 :8000

耐性 :6000



スキル

筋力強化  LV8

体力強化  Lv6

敏捷強化  Lv4

雷魔法  Lv6

雷獣変化らいじゅうへんげ  Lv5

大咆哮  Lv4

光魔法  Lv3




・シェルアーマード≪ランクA≫

レベル:60

体力 :21000

魔力 :5500

筋力 :7500

敏捷 :2100

耐性 :10000



スキル

水魔法  Lv5

体力超上昇  Lv4

金剛  Lv4

耐性強化  Lv4

切れ味強化  Lv4




・オルトロス≪ランクA≫

レベル:63

体力 :8000

魔力 :7600

筋力 :9200

敏捷 :15800

耐性 :8500



スキル

火魔法  Lv6

敏捷強化  Lv5

嗅覚強化  Lv4

咆哮  Lv4

眷属従属  Lv3

眷属強化  Lv3

視覚共有  Lv7

反射速度強化  Lv5


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