後日談短編10:もふもふ2

「いいな~、俺もペット飼いたい~。俺も癒されたい~」

ショウタは趣味として、近くの山で薬草を採取して調合したり、狩りを楽しんだりしているが、毎日ある程度の時間をとって蝶国の歴史を勉強したり、読み書きを習ったりしていた。本来勉強は好きではないので、そんな時ペットに触れ合って癒されたいのだという。

「……それ、陛下の前で言わないで下さいね」

聞けばモルモット相手でも容赦なく嫉妬するだろう。人参を食べ終えたクロに、「かわいいねぇ」と言ってちゅーしているショウタのことも黙っておかなければならない。飼い主としてクロの命を守ってやらねば。


「もう遅い」

そう決意した直後にどす黒い声が響いてきた。びくっとして振り返ると、いつになく不機嫌そうな国王の顔が現れる。

「てめぇ……仕事終わりに人の嫁とペットを囲んでナニよろしくやってんだ、あぁ?」

どすをきかせたファロの態度も、モルモットという新しい動物に夢中なショウタは気づかない。

「あ、ファロ!見てよ、この可愛い……あれ?」

アベルは慌ててその手にあるクロを取り返す。クロは動物の本能によってファロを恐れているのか、可哀そうにプルプル震えていた。

「じゃ、わたくしはこれでっ!お疲れ様でしたっ!!!」

触らぬ神に何とやら。退散するに限ると察したアベルは、脱兎のごとく駆けだした。普段デスクワークが多いと言ってもさすが蝶の一族。目にも止まらぬ疾風である。


「あー、ファロにも見せてあげたかったのにな~」

モルモットは可愛かった。きっとファロの疲れも癒したはずだ。

「俺はそんなもん要らん」

モルモットから取り返すかのように、ショウタを腕に閉じ込める。さっきモルモットにちゅーしてたのを目撃したので、その唇に吸い付いた。

くちゅっと音を立てて吸い上げると、ショウタが腕の中でぴくっと震える。

「俺にはお前がいるからな」

「俺……ペットじゃないよ?」

「ああ、ペットよりかわいい」

耳に吹き込まれた甘い言葉に、顔がかあっと赤くなる。何恥ずかしいことを言っているんだ、この人は。


妻の発情を悟ったファロは、ショウタを抱き上げて寝室まで帰った。あっという間に服を脱がせると、ショウタが恥じらって身を捩る。

「俺にはペットよりも深く愛情交換できる対象がいるからな。モルモットだか何だか知らねぇが、興味ない」

胸にある色の違うところを吸い上げる。舌で押したり唇ではんだりすると、ショウタの息が上がっていく。ペットを愛でるよりも、こちらの方がずっと楽しい。

固くなり始めた中心をいじってやると、くぐもった嬌声が聞こえ始めた。

鳴き声を楽しむために、ウグイスやメジロを飼う者たちがいるらしいが、妻の閨の鳴き声の方がずっと聞いていて楽しい。もっと啼かせてみたくなる。


「あっ、ファロ、もういい?」

「入れてからな」

それにペットよりも従順だ。散々高ぶらせたものを放出したくて震えていても、夫を気持ちよくさせなければと足を開く。ペットを見ているよりもずっと楽しい光景だ。

毎回お世話になっている香油の滑りを借りて指を突き立てると、ショウタがびくびく震え始める。中を味わうように蹂躙すると、感じるのかショウタが頭を振り乱した。弱い所を攻め上げ、自分が入り込むための用意をする。

ほどよくなったところで指を抜き、妻の中に入り込むことを期待して立ち上がっているものを突き入れた。

我慢できなかったらしく、ショウタが可愛らしい悲鳴をあげながら果てる。ぐっと狭くなったところを、無理やり突き上げると、感じすぎるのか、引き止めるように腰に回した手に手を重ねてきた。しかしモルモットの件で多少頭にもきているので、無視して突き入れる。


「ああぁつ……あっ、……あっ、……はぁっ、もっと、ゆっくり……っ」

「ああ?もっと?」

後半は聞こえなかったフリをして動きを激しくすると、ショウタが前からは出さずにいってしまった。過ぎる快感に涙を流して悶えているが、これがなかなか眼福である。

「やっぱペットは要らねぇなぁ」

ショウタが居れば満足だ。むしろペットなんかにショウタの時間を取られたくない。

ファロはその夜も散々ショウタを好きに撫でまわし、疲労を回復し、心の癒しを得たのだった。


翌日、アベルはファロに仕事をおしつけられ、結局深夜まで残業した。

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