後日談短編3:ショウタの冒険3

「えっと、それでね、お義母さんがくっきーを焼いててくれて、御馳走になってね」

夕食のローストビーフをもぐもぐと噛みながら、ショウタは夫に一日の報告をしていた。「今日冒険に行ってきた」というあっさりした一言から始まり、厩に行っただの兵士の演習を見ただの、矢継ぎ早に今日楽しかったことを一生懸命話している。

ファロはギリッ……とナイフとフォークを握り締めつつも、夫として妻の話は聞かないといけないと思って、言いたいことをぐっと我慢した。


「……って感じの一日だったの。楽しかったなー」

本当に楽しかったのだろう。幸せそうに回顧する愛しい妻に毒気を抜かれそうになりつつも、ファロは、極めて、冷静になろうとした。

「……そうか、それで?どうして俺のとこには来なかった?」

報告を受けたのは職務を終えてからだった。アオの忠告を受けた兵士はすぐアベルに報告をしたらしいのだが、危険度も低いと判断し、むしろそんな話をすればファロが仕事どころではなくなると思って、アベルはファロに何も言わなかったのだ。

ファロは八つ当たりでアベルに残業を押し付けて、ショウタと晩餐を囲んでいるのである。


「え?だってファロのとこにはいつも行ってるじゃん。冒険にはなんないよ」

夕食の席にブリザードが吹き付けた。一気に下降した部屋の空気に、給仕役と護衛兵が「ひっ」と小さく声をあげる。しかしショウタは鈍いので何も気づかない。「おいし~」と幸せそうにポテトサラダを食している。

「ではショウタ、お前は今日俺と朝食昼食を共にしただけで、他の時間ずーっとアオや他の者たちと楽しく遊んだんだな?」

最後通牒が突きつけられても、ショウタはどこまでも鈍かった。

「うん、そう」

あっさり頷いたショウタに、護衛兵と給仕は気が遠くなりかける。


「いいだろう」

それならこちらにも考えがある。青筋が顔に浮かんだファロは、ショウタの腕をとって椅子から立ち上がらせた。

「……えーっと、ファロ、もしかして怒ってる?」

給仕たちは「遅いっ」と心の中で全力で突っ込む。

ファロは無言でショウタの顎を捕えると、先ほどまでポテトサラダを食べていた口に吸い付いた。僅かな抵抗を封じ込めて、深く舌を差し入れる。口内を蹂躙し、舌をちゅうっと吸い上げると、速くもショウタの息があがった。


「あっ、は、……ちょっと、ファロ急に……」

腰砕けになり始めた体に腕を回し、そのまま広いダイニングテーブルに引き上げた。テーブルに乗った皿が、カチャリと音を立てる。

「え、ファロ……っ、こんなとこでっ」

焦る抗議にファロは何も答えず、無言で服を剥ぎだした。いつもと勝手の違う服でも、手慣れた手付きで脱がされていく。露になった首筋に吸い付くと、ショウタが真っ赤にゆで上がった。


「なっ、なぁ、本気……?」

だって、執事や兵士もいるのに。初夜の床では見届け人がいたが、それ以外では人前でしたことはなかった。怯えるショウタの姿にもそそられて、ファロは胸の飾りに吸い付く。びくっと震えたショウタのズボンのベルトを外し、脱がせないまま手を突っ込んだ。まだ縮こまっているショウタ自身を掴むと、ゆるゆる擦ってやる。

「ぁ、ねぇ……俺謝るからっ。んっ、怒ってるなら謝るから、ゆるし……」

焦るショウタの謝罪を皆まで言わせないで、唇に舌を差し入れた。ショウタが答えるのに精いっぱいになっている隙に、ヒクヒク震える蕾に指をひたと当てる。


もう一方の手で引き続き前を擦ってやると、ショウタが体を起こして縋り付いてきた。見られるのが我慢できないらしい。

「んっ、んっ、はふっ……ふっ……」

声も我慢しているようだが、いつまで我慢がもつだろうか。何としても陥落させたくなって、先端の方をグリグリいじったり、裏筋をつつーと撫でると、小さい声で「ぁ、ぁっ」と鳴き始めた。

蕾に入り込んでいる指を、ぐっとショウタのいいところに当て、こりこり擦ると、ショウタが更に胸に顔をうずめてくる。

「ああっ、あっ、いい……」

顔をファロに押し当てることで、声を聞かれないようにしているらしい。

健気だ。なんて健気で可愛らしいんだ、とファロは感傷に浸ってみたくなる。しかし、ショウタをいかせてこの体を堪能してからだ。


ショウタの奥に入り込んだ指をリズミカルに動かして、同時に前を激しく攻め立てたら、可愛く小さな悲鳴をあげてショウタが果てた。

「ファロ、俺もう……」

「ん?俺がほしいか、ショウタ」

「んっ、ほしいっ……」

その言葉に、ファロはやっと満足を覚える。最後に入れられなければ満足できないような体にしたのはファロである。今日一日他の人間に貸していたのだから、今夜は一晩中付き合わせてやると決めた。目線で人払いさせると、今まで直立不動でショウタの可愛い姿を見ていた給仕や兵士が、若干前かがみで退室していった。


ファロは遠慮なくショウタを押し倒し、ダイニングからは可愛らしい声が夜中まで響いた。それを聞いていた兵士たち一同は、ショウタのためにも今後は王様を仲間外れにしてはならないと肝に銘じたのであった。

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます