甘い飲み物

 おばあちゃんは僕にジュースを飲ませなかった。「体に悪いから」。そう言って。

 だからおばあちゃんは、いつでも僕にお茶を飲ませた。急須で淹れて、湯飲みに注いで。お茶は熱いし、苦いし、淀んでいるように見えて僕はあまり好きじゃなかった。でも喉が乾くから、しょうがなく飲んだ。給食で出る牛乳がただただ、楽しみだった。牛乳は甘くておいしかった。甘い飲み物が飲みたい、とずっと考えていた。

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