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チャーンス!
後半部隊って言ってたよな?つー事は、本部に待機してるわけで…
よし!いくら藍架でもココから本部まで30分ぐらいはかかるハズ!
その前に本部に行って残りの忍者(男)を片づけよう。
そうすれば、もうこの組織は潰れたも同然!
俺は焼死体の前に行き、転がってる剣を手に取り突き刺す。
刺した場所から流れ出した血を指で掬って舐め、さっきと同じある場所に影移動した。
そしてまた…ルパン○世ばりの変装をする。
さっきは男に変装したから今回は女の子で。
のっぺら~な薄い顔の特殊マスクにウィッグを付けてポニーテールにし、ニーハイソックスに半ズボン。
上は偽パイを入れたブラ付けて半袖のTシャツ。
無名を小箱に入れて斧を片手に本部のトイレに影移動…っと。
当然さっきとは違う所だよ?
あー、あー…よし、女の子らしい声だ。
トイレの鏡で最終確認をして適当に歩く。
…藍架が来るまでの残り時間はおよそ25分。
ダラダラしてらんねぇ。
「あの、すいません…私、最近配属されたんですけど…後半部隊はどこに集まれば…」
廊下ですれ違ったスーツを着た女性に話しかけて集まってる場所を聞く。
「あ、新人さん?後半部隊は7階に集まってると思うよ?頑張ってね」
「はいっ!精一杯頑張ります!」
スーツ姿のお姉さんは親切に教えてくれた上に肩をポンと叩いて励ましてくれた。
俺は新人のように意気込み?的な事を言って頭を下げる。
…よし、7階か…急がないと。
エレベーターを待ってるのも面倒なので階段を駆け下りて7階へと向かう。
7階に着き適当に廊下を歩いてるとホールみたいな場所に出た。
ソコには約30名ほどの男女がいて、各々時間を潰してるように見える。
「あの!先日後半部隊に配属されました!白子 美奈です!よろしくお願いします!」
しろこ みな…皆殺しのアナグラムだけどバレないよな?
「…新人?」
「新人なんて聞いてないが…」
「あの!私…実は武器を持っていますが、連絡専門なんです!皆様に迷惑をかけないように精一杯頑張ります!」
「なんだ、連絡専門か」
いかにも新人です!と緊張した面持ちで叫ぶと、怪しげに見てた奴らも納得したような表情になった。
「ははっ、気張り過ぎてヘマやらかすなよ」
「はい!」
今の俺の顔は可愛くもブサイクでもない平凡な顔なので、中々記憶には残らないと思う。
だからみんな、そういえば居たような…みたいな顔をしている。
「それで…あの…この人数で全員でしょうか?」
「ああ、本当はもっといたんだが…イレギュラーが起きて前半部隊の加勢に行った」
…あのだいだらぼっちの時か?それとも今どっかに行ってるのか?
まあいいや、とりあえずココにいる忍者(男)20名だけでも殺しとけば組織は潰れるだろう。
「そうでしたか…あ、そう言えば!3時間ほど前にあの隊長の方から男達だけに伝えろよ…と言う伝言を預かってたんです!どこか空いてる部屋はありませんか?」
「?あの龍崎隊長から…?」
「今の時間なら…そこの部屋が空いてるはずだ」
「男だけに伝える…?一体なんだ?」
野郎共はバカみたいに俺の言葉を信じて全員近くの部屋の中に入って行った。
あの強そうな奴…すっげえ信用されてんなぁ。
ま、ソレが今回は仇になったんだが。
「女性のみなさんにも伝言があるので、そのまま待機してもらえますか?」
「…?分かった」
忍者(女)達の了承を聞いて俺も野郎共の集まる部屋の中に入る。
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