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「見とけよ?スライムの…液状生物の恐ろしさを」
「恐ろしさ?」
パチンと指を鳴らすとスライム状の物体が人型になる。
「先ずは一発目」
人型のスライムが腕を前に伸ばし手で銃の形を取った。
「??」
「ファイヤ」
「!!?」
人差し指の先から小さな水の球が超高速で打ち出される。
「スライム水鉄砲って所かな?」
「技名がダサい…」
「その方がスライムっぽいだろ?」
「まあそうだが…」
「んじゃあ二発目」
人型のスライムは手を銃の形から手を開いてパーの形に変えた。
「ファイヤ」
手の平から結構な量の水が高速で打ち出される。
「コレはスライムカノンかな?」
「…威力は高そうね」
「普通の岩なら粉々になりそう」
「打ち出された水と体積が合わないような気がするんだが…」
エルーだけ凡人が気にしそうな事を呟いていた。
「こいつは水をかなり圧縮できるできるからな…今はこの外見で体積は多分何百リットルぐらいはあるはず」
「目測150cm…でその何百リットルか」
「そんなのはどうでもいいから次」
「へいへい…んじゃ、スライムカッター」
俺の言葉に反応して指を二本だけ立ててピッと斜めに腕を振る。
指から出た超高速の細い水が地面に線を引いた。
「…!」
「まあ所謂ウォーターカッターだな」
「普通のでもダイヤモンドさえ真っ二つにするのに…」
「ソレよりもっと威力がありそう…」
「水に高圧力をかけたら凄い武器になるんだよ」
水は防御にも攻撃にも使えて応用も凄い。
それに気付いたからスライムにしたんだけど。
「んでもって…メタモルフォーゼ」
指を鳴らすと人型のスライムが更に形を変えて鎧兜を纏った騎士の姿になる。
もちろん顔はイケメンね。
「わお…」
「…人型になれたんだから不思議じゃないわ」
「武器は当然スライムソードにスライムシールドな」
「ソードはさておきシールドは破れそうにもないな」
ふっふっふ… スライムソードの硬度を舐めてもらっちゃ困るよ。
「ちょっと貸して?」
スッと差し出されたスライムソードを手に取る。
「ソードだけは水の凝固体だからそこら辺の剣より硬いぞ?しかも斬れ味も鋭いし」
「…貸して?」
ショコラに手渡すとあれよあれよと間にマキナ達の手にも渡った。
「確かに凄いわね」
4人ともブンブン振り回しながら感触を確かめている。
あらかた満足したのかそのまま人型のスライムにソードを返す。
「その名も…スライムナイトだ」
「スライムの騎士?」
「ゲームで敵として出てきそうだな」
「アレはスライムの上に乗ってるだけだろ、これはそのままやわ」
あんなチープなのと一緒にして欲しくないな…いや、確かに強いけどさ。
「一体ずつ説明するのも面倒だな…分離」
スライムナイトが縦真っ二つに斬られたように二つに分かれた。
そしてスライム状の物体の形に戻って更に4体づつに分かれる。
「メタモルフォーゼ」
8体のスライム状の物体がそれぞれ形を変えた。
スライムウォーリア
スライムランサー
スライムセイバー
スライムアーチャー
スライムガンナー
スライムモンク
スライムアサシン
スライムファイター
「とりあえずこんな所か…一応まだまだ変えられるぞ?」
一体づつ大まかに説明していく。
「…ガンナー?」
「ああ、そう言えばこっちではまだ銃は無いか」
「じゅう?」
「今の所は異国だけに流通してる武器、だな」
簡単に銃と言う武器がどういう物なのかを話す。
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