09

「まず、神様が人間を作った。とされる聖書の矛盾点は分かるか?」


「アダムとイブ以外の人間がたくさん存在した、でしょ?」


「そうそう、神はアダムとイブしか作ってないハズなのに…おかしくね?」


「アニメや漫画みたいなものだろ」



く…そう言われたら反論できない。



一応本だからな…ノンフィクションじゃない、どっかの誰かが考えただけかもしれんし。



「で、進化論もそうだけど…こんな広い地球でそれぞれの地域で一斉に猿から人間に進化するか?」


「長い年月を経て…でしょ?」


「だったら、俺とお前の進化にかかった年月は違うのか?」


「…ソレもそうね」



地域によって進化にかかった年月が違うとしよう。



だったら、何故今も猿は人間に進化しない?



人間に進化しておよそ何万年?



何万年もかかってるのに猿は更に新人類には進化しないのか?



進化論が本当なら、今も猿が人間に進化してないのはおかしいんじゃね?



「そこで、話を戻すと宇宙人の品種改良の結果or魔族が魔界から逃げてきた…になるわけだ」


「未だに人類のルーツって分からないもんね」


「人類に限らずだろ、生物だろうが植物だろうがルーツなんて分かるわけない」



コレ以上は深く考えるだけムダだ。



「で?他に魔界の生物について聞きたい事は?」


「電気うなぎとかいるの?」


「電気クラゲ的なのに電気ネズミ的なのもいるぞ」



あのネズミちょー可愛い、ハムスターみたいに顔がハムハムしてる。



「発電量とかは?」


「一匹で大体一日に何万ワットぐらいは発電するよ」



雷獣とか、電気系の魔物はいっぱいいるけど…ネズミ的なのにクラゲ的なの、うなぎやなまず的なのは比較的無害で安全。



特にネズミ的なのはねぇ、電気を貯める鉱石をアクセサリーとして付けるとペットにもなる。



ソレしなかったら触るとビリビリ、下手したら感電…最悪黒焦げの危険性があるよ。



「電気ネズミって表現は大丈夫かしら」


「某モンスターゲームのピカ……を思い出す」


「いやいや、だからハムスターに似てるって言ったじゃねえか」



あんなん確かに可愛いけどデカ過ぎだろ。



主人公も良く頭だの肩だの乗せてられるよな…重そう。



「ビジュアル的にちょっと違うから大丈夫…てか魔界のは生物なんだから仕方ないだろ」


「まあ…そうね」


「想像が現実と被ってるなんて稀だけど、無いことはないもんね」



著作権の問題か…うーむ、まあそこらへんは気をつけねば。



「まず色はあんな原色の黄色じゃないし」


「アレは生物にあるまじき原色よね」


「主人公がペンキかスプレーで塗ったんじゃない?」


「皮膚呼吸の観点からして大丈夫なのか…?」



いつものように論点がズレてきたのでそろそろ生物の話は終わるとしよう。



「そろそろヤバイ方向にズレそうなので修正するぞ…エルーは鉱物ねぇ」


「魔力に関する物は聞いたから…そうだな、発電したり蓄えたり出来る鉱物はあるか?」


「発電…は少しだけならあるな」



火打ち石みたいな感じで、ぶつけると徐々に発電し鉱物の中に蓄電されるのとか。



あと…ある液体を鉱物にかけると放電するって言うやつ。



発電で主なのはそれくらいかな?



一応他にもまだあるけど、発電させる方法がめんどくさい。



電気を蓄えたり、増幅させる鉱物はあるにはあるけど…



蓄増の鉱石は魔力関連の鉱石と一緒で希少なんだよね。



火山地域や地底湖?的な所、雷降山(俺命名)と言った場所にしか無いし。



蓄えるだけ、の鉱石ならネズミ的なのやクラゲ的なの…なまず的なのの生息地域からも採れる。



電気を常に受けてるとただの石や岩でもそんな鉱石に変化するとか。



「魔界には色々な物が存在するんだな…」


「人類が魔界に進出するとしたらウルトラリスクでハイパーリターンぐらい」



超危険だけどかなりの収穫は得られる、って意味かな?



「行ってみたいわね…」


「今のお前らなら間違いなく死ぬぞ」


「言い切るぐらいなんだ…どれくらいの期間は生きれるの?」


「最悪…3時間、最高で3日」



常に安全な地域を移動し続ければ、3日は生き伸びれる…ハズ。



ただし…生き延びるだけで、五体満足で帰ってこれるかは分からない。



「私達だけで行って無事に帰ってこれる確率は?」


「うーん…大分贔屓して3%…いくかいかないか」



俺が一緒なら半年ぐらいは無事に過ごせると思うけど…



俺抜きだったらこんなもんだろ。



かなり甘い結果でこれだからな?



ま、俺は魔界になんて機会が無い限りは行かないから…今の所は一緒に行く予定は無い。

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