02
万人には理解されないされないと思うが、考えたらドMってとても凄いよな?
…気持ち悪い、と言う欠点もあるけど。
そこらへんはゴキブリと似たようなモンだろ。
生命力、繁殖力はヤバイのに…見た目もヤバイ。
主に気持ち悪いと言う方面で。
アレって視覚を通して人間の本能的な部分を揺さぶる、ってホントかねぇ?
人間という個体を脅かす存在だから本能が無意識の内にアラートを鳴らしてる、ってやつ。
人間同士のイジメにも似たような感じって言ってたけど…
自分を脅かす存在かもしれないから、やられる前にやる…先手必勝で優位に立つ。だったかな?
イジメられる方はたまったもんじゃないけども、逆に才能が認められてる。って思えば……いいんじゃないか?
俺みたいに才能が無い奴は何もないけど。
もし、世界が平和だったとしたら…
普通で平凡で刺激の無いつまらない日常だったんだろうなぁ。
ズレにずれた……脱線しまくったので、話を戻そう。
えーと、俺を落胆させようとしたタチの悪い悪戯みたいなドッキリを…スーパーな頭脳で逆ドッキリに変えた。
リザリーの恥ずかしさゆえの照れ隠し的なアレでたっぷりかわいがられたんだっけ?
一応急所はなんとかガードしたから大事には至ってない。
多分…ベロチューに近いキスやプロポーズのような言葉を言った事を冷静に思い返したらかなり恥ずかしくなった。
とかそんな系だと思う。
湧いてくる恥ずかしさを紛らわすために俺を罵ったんじゃないかな?
何度でも言うけど…俺はお前のサンドバッグじゃない。
「はぁ…はぁ…」
流石に精神的にも肉体的にも疲れたのかリザリーが手足を止めると息を切らした。
実は最初の蹴りから30分はかるく経っています。
普通の人間だったら間違いなく……間違いなく二桁は死んでるぞ。
「無抵抗の人を痛めつけるってどうよ」
「あんたは人じゃ無いでしょ」
「一応、人型ではあるけどな」
無抵抗ってか拘束の所為で抵抗できないだけだけども。
「人型の魔物って事?でも魔物である事に変わりは無いわ」
「魔物だからって理由だけで痛めつけていいのかよ」
差別じゃねえか、と呟くとみぞおちに踵を落とされた。
「痛い」
「あんただからやってんのよ、急所はちゃんとガードするし悲鳴も上げないでしょ?」
俺ってマジでサンドバッグ的な扱いなの…?凹むわ~…
「ちょ…ちょっと、なに本気してるのよ!冗談に決まってるじゃない!」
軽く凹んだ振りをして沈んだ表情を見せると珍しくリザリーが焦る。
「知ってるよ、この程度で焦るなんて可愛いなぁ…がっ…!」
俺がからかい混じりに笑ったらみぞおちから離しかけてた足をバン!と強く踏み込みやがった。
「騙したのね」
「ぐ…さっきの、可愛い、リザリーは、いず…ぐげっ!」
「うるさい!///忘れろ!!///」
リザリーはドカッ!ドカッ!と頬を紅く染めながら俺のガードした腕ごと何度も力いっぱい蹴りつける。
一回蹴られるたびにゴロゴローと転がる俺。
何回も蹴られ、さながらサッカーのボールにでもなった気分だ。
うーん、この状態も慣れてきたし…そろそろ動けるかな?
転がってる最中に両手を地面に着いて跳ねるように起きる。
「あら、どうしたの?」
「いや…さっきみたいにベロチュー…ぶねっ!」
「チッ!」
頭を狙った鋭い上段蹴りを体を横に曲げて避けた。
続く後ろ回し蹴りを地面に両手を着いて側転のようにして避ける。
「さっきの笑顔は可愛いかったのになぁー…私と結婚する気はある?」
「止めて!///」
俺は攻撃を避けながらさっきのモノマネをしてリザリーをからかう。
リザリーの猛攻撃を体を曲げたり、捻ったり、側転、倒立、前転、後転を駆使ながらもスレっスレでなんとか避ける。
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