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…どこからの声だ…?



寝起きだから頭が上手く働かないんだよ。



…いや、夢か。




そういや夢なんだよな…



呪ってやる呪ってやる呪ってやる呪ってやる呪ってやる呪ってやる呪ってやる呪ってやる呪ってやる呪ってやる呪ってやる呪ってやる呪ってやる呪ってやる呪ってやる呪ってやる呪ってやる呪ってやる呪ってやる呪ってやる呪ってやる呪ってやる呪ってやる呪ってやる呪ってやる呪ってやる呪ってやる呪ってやる呪ってやる呪ってやる呪ってやる呪ってやる



うおっ!?もうこんな目の前まで来てんの!?



ってか迫るスピード早過ぎだろ…!




うえぇ…近くで見ると本当に気持ち悪ぃ…



なんか声?音?もまるで耳元でボソボソと呟かれてるようで気持ち悪い。



……ん…!……い……さ……ん……!




…遺産…?もっとハッキリ発音……やっぱりしなくてもいいや。



俺は二の轍は踏まんのだよ。



だけどなんか焦ってるような…?




気のせいか…?気のせいだよな。






呪ってやる呪ってやる呪ってやる呪ってやる呪ってやる呪ってやる呪ってやる呪ってやる呪ってやる呪ってやる呪ってやる呪ってやる呪ってやる呪ってやる呪ってやる呪ってやる呪ってやる呪ってやる呪ってやる呪ってやる呪ってやる呪ってやる呪ってやる呪ってやる呪ってやる呪ってやる呪ってやる呪ってやる呪ってやる呪ってやる呪ってやる呪ってやる呪ってやる呪ってやる呪ってやる呪ってやる呪ってやる呪ってやる呪ってやる呪ってやる呪ってやる呪ってやる呪ってやる呪ってやる呪ってやる呪ってやる呪ってやる呪ってやる呪ってやる呪ってやる呪ってやる呪ってやる呪ってやる呪ってやる呪ってやる呪ってやる呪ってやる呪ってやる呪ってやる呪ってやる


ありゃ、もうあと鼻先15cmまで迫ってんじゃん。



なーんかなぁ…コレに捕まったらどうなるんかな…?



まあ楽しそうではあるけど…



でも見た目も音も100%のメーターを振り切るぐらい生理的に無理なんだけど。



お、あと5cm。



…さん…!…いと…ん…!…てい…さ……!









「程人さん!!」


「…ん…?」



あれ…?夢……か…



「もう!何回起こしたと思ってるんですか!?」


「ん~…」



なんか変な夢を視たかもしれない……けど…うーん…思いだせない。



てかなんでクレインは怒ってんの?



「どう?起きた?」


「はい」


「ん~……思い出せん…」



リビング的な所にはみんな揃っていてどうやら起きてないのは俺だけだったらしい。



「でも珍しいね」


「なんでですか?」


「いつもなら一回で起きるのに」


「眠りが深かったのかな?」



マキナとリザリーが俺の所に近づいてくる。



「ほら、顔洗って来なさい」


「はい、タオル」


「おう、ありがと…よっと」


「?どうしたんですか?」



タオルを受け取り立ち上がるとクレインが俺の顔を不思議そうに覗き込んできた。



「なにが?」


「なんか…浮かない顔をしてるので」


「変な夢を視たんだけど、思い出せんからそのせいかな」


「ああ~、良くありますよね」



そうか?夢を見る程の浅い眠りなんてそう無いんだけどな…



久しぶりの夢が変な夢か~…どうせならもっと良い夢視たかったな。



洗面所兼脱衣所に向かうとなぜか後ろからクレインもついてくる。



「なに?」


「いえ?」



いえ…?『なに?』って聞いて『いえ?』って返事おかしくね?



「ふふっ」



洗面所に着いて顔を洗ってると後ろから微笑んだのような声が聞こえた。



「?どうした?」


「いえ…私、今幸せだなぁ…って思っちゃって」


「へぇ…」



どう、でも、いい。つい癖で聞いてしまったが…マジでどうでもいい。



「産まれてからずっと逃げ回るだけの生活で、村や街、国さえも転々として…一生逃げ回るだけで人並みの幸せなんて無いんだな、と毎日思ってたんですけど…」



ん?なに一人語ってんの?こいつ。



「程人さんに助けられてから、私の人生が変わりました」


「あっそ」



今が幸せならいいじゃん。別にソレを俺に報告してどうすんの?



もしかして俺に感謝してんの?…マジで?



「こんな私をエルーシャ兄さんやリザリーさん、マキナさんやサマハルトさん達は優しく受け入れてくれて…」



サマハルト達とも会ってんの!?マジで!?



「本当にありがとうございました!」



クレインは地面すれすれまで頭を下げる。



…身体柔らけぇー。



「ガラガラ……ペッ!…ああ、うん」


「程人さんは私の恩人です!ついでに命の恩人でもありますけど…」


「感謝するなら見返りが欲しいな」


「見返り…ですか?」



そう!見返りです。



クレインは見た目も可愛い可愛い女の子だろ?



身体はまだ未発達だけど…それも良いかもしれない…ジュルリ。



不思議そうに俺を見ているクレインを頭のてっぺんからつま先まで舐め回すように見る。



…実際はただ観察するように見てただけ、だけど。



舐め回すように見る、って意外と難しいんだよ?やり方分かんねぇし。



さて…なんでも食わず嫌いは良くないよな!



「お前の初めてを貰おうか?」


「初めて…ですか?」



意味が分かって無いのか頭に?マークを浮かべるみたいに小首を傾げる。

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