第4話

筆記試験の勉強以外にも、懸念事項はある。すなわち受験料だ。


勇者国家資格の受験料は、実技と筆記を合わせて12000ゼーニ。

ちなみにゼーニとは世界崩壊エスカトロジア以後生まれた新しい通過の名称だ。1ゼーニはかつての1円とほぼ同等の価値を持つ。


ミナトは休憩がてら道の端に寄ると、持っていた麻のリュックサックを開け、がま口の財布を取り出す。


現在の所持金は、4562ゼーニ。

プラス、旅立ちの際に両親からもらった10000ゼーニ。

合わせて、14562ゼーニ。


ミナトが現在いるのは大都市東京ダンジョンの西の繁華街、タチカワ地区。


勇者国家資格もタチカワ地区中心で受験することができるが、そこへたどり着くまでに仲間を得るのは難しそうだ。そうなると、次に一番近い受験地区はシンジュク地区。かなり距離があるが、そこまでの道のりなら、受験準備も万全にできるだろう。


ひとまずはシンジュク地区を目指して東へ向かいながら、筆記試験の勉強をしつつ、実技試験のための仲間を得る。

これが勇見習いミナトの、目下の目標ということになる。


第5話へ続く

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