幕間三十七:雛祭りの思い出に華を

七夏「~♪」

心桜「つっちゃー! ご機嫌だね!」

七夏「はい☆」

笹夜「こんにちは♪」

七夏「笹夜先輩☆ こんにちはです☆」

心桜「こんちわー! 笹夜先輩!」

笹夜「あら? 七夏ちゃん、ご機嫌ね♪」

七夏「はい☆」

心桜「今日はつっちゃー、たくさん楽しめたみたいだから!」

七夏「くすっ☆」

笹夜「七夏ちゃん、何があったのかしら?」

七夏「えっと、水族館へお出掛けしました☆」

笹夜「水族館!? 私の居る街の水族館かしら?」

七夏「はい☆」

心桜「笹夜先輩は、あの水族館は地元ですよね!」

笹夜「ええ♪ 数年前、新しくなった本館に、大きな水槽がふたつ加わった事が話題になりました♪」

心桜「大きな水槽がふたつ!?」

笹夜「確か、一番大きな海水の水槽と、その次に大きな淡水の水槽があったかしら?」

心桜「笹夜先輩は見てきたんですか?」

笹夜「ええ♪ 新しくなった時に美夜と一緒に♪」

心桜「って事は、新しくなった水族館を知らないのはあたしだけか・・・」

七夏「ここちゃー、一緒に見にゆく?」

心桜「そだね♪ 機会を設けてみんなで見にゆければいいね!」

七夏「はい☆」

心桜「んじゃ、水族館の事はつっちゃーに任せて、これ!」

七夏「あ、おたよりかな?」

笹夜「まあ♪」

心桜「んじゃ、このまま読んでみるよ!」

七夏「はい☆」

心桜「ペンネーム・・・」

七夏「・・・!?」

笹夜「心桜さん!?」

心桜「いや、たいていペンネームで話しが脱線するから・・・」

笹夜「個性的なお名前なのかしら!?」

心桜「コアラッコさん」

七夏「えっと・・・」

心桜「コアなラッコって事!?」

笹夜「コアとは核・・・つまり、物事の中心かしら?」

心桜「自己中心的なラッコって事!?」

七夏「ラッコさんも水族館に居ました☆」

心桜「はは・・・。あ、もしかして『貴様とはコアの数が違うんだよ! コアの数がっ!』のコア!?」

笹夜「何のお話しかしら?」

心桜「伝わらなかったか・・・。あ、コアラ+ラッコって事!?」

七夏「なるほど☆」

笹夜「お手紙の内容は・・・」

心桜「あ、結局脱線してるね・・・えーっと『ココナッツさん、こんにちは、3月3日は雛祭りですが、私の家には小さなお雛様があるだけで、お友達の家にある豪華な雛祭りが羨ましく思えて・・・でも、親にそんな事はなかなか言えないし。そもそも私の親はあまりそういう事に関心がなかったから。ココナッツさんは、どんなお雛祭りの思い出がありますか?』・・・だって!」

七夏「私の家にも雛人形さんは居ますけど、三人官女さんまでです☆」

心桜「つっちゃーの家はそうだったね」

笹夜「心桜さんは?」

心桜「あたしは、お殿様とお姫様のおふたりのみです! だけど、おばあちゃんの手作りなんだ!」

笹夜「まあ♪ 手作りの親王飾りかしら? 素敵です♪」

心桜「笹夜先輩は? 豪華な雛人形ですか!?」

笹夜「ええ・・・段飾りになります。美夜が生まれた時に、女の子が二人になった事で、段飾りになりました♪ それまでは親王飾りだったそうです♪」

心桜「やっぱ、女の子が多いと、親も奮発してくれるのかな?」

七夏「そういう事はないと思います」

心桜「あたしの場合は、弟居るから、鯉のぼりにエネルギーを持ってかれたかな?」

笹夜「私は、鯉のぼりも素敵だと思います。心桜さんが羨ましいです♪」

心桜「そうですか!? 実際、弟居ると、こういうイベントの日は戦いの幕開けだったりするよ!?」

七夏「ここちゃー・・・もう」

心桜「そう言えば、昔、小学校の給食で、雛祭りの日に特別なデザートがあったよね?」

七夏「はい☆ とっても美味しいです♪」

笹夜「えっと、確か菱餅かしら?」

心桜「菱餅・・・ではなくて、菱餅みたいな形の入れ物に入ったゼリーだったかな?」

七夏「真ん中の白い所はお餅だったかな?」

心桜「あーそうそう、だから『菱餅ゼリー』って話してたよね!?」

七夏「はい☆」

笹夜「そうなの?」

心桜「笹夜先輩はそうじゃなかったんですか?」

笹夜「ええ♪ 普通の菱餅でした♪」

心桜「あー、あの『菱餅ゼリー』どこで売ってるんだろ?」

七夏「そう言えば見かけないです」

心桜「給食じゃなくなってからご無沙汰だから、久々に食べたくなってきたけど・・・売ってないからなぁ・・・」

七夏「菱餅や雛あられ、雛ゼリーは見かけますけど」

笹夜「菱餅と雛ゼリーを合わせたようなイメージかしら?」

心桜「そんな感じですけど、単純に合わせただけではないかな?」

七夏「はい☆ あっ!」

心桜「ん? どした? つっちゃー?」

七夏「今度、思い出しながら作ってみようかなーって☆」

心桜「おぉっ! その手があった! つっちゃーの家は和菓子も作ってるからね!」

七夏「はい☆ お母さんに訊いてみます☆」

心桜「うんうん! 笹夜先輩! これは期待していいと思います!」

笹夜「ええ♪ とても楽しみです♪」

七夏「くすっ☆」

心桜「なんだったら、あたしたちで雛祭りするってのもいいかもね!?」

七夏「はい☆」

笹夜「雛祭りは、華やかですけど上品なお祭りですから、あまりみんなで騒ぐのは控えた方が良いかと思います♪」

心桜「分かってますって!」

七夏「くすっ☆」

心桜「あ、そうだ。コアラッコさん! あたしは、お殿様とお姫様のおふたりでもいいと思う! だって、その方が、ふたりっきりでゆっくり居られるからねっ!」

七夏「わぁ☆」

笹夜「まあ! 心桜さん!」

心桜「さ、笹夜先輩、そんなに驚かなくても・・・」

笹夜「す、すみませんっ!」

心桜「い、いや、そんなに深々と謝られなくてもっ!」

笹夜「心桜さん、素敵なお考え方です♪」

七夏「はい☆」

心桜「はは・・・照れますって!」

笹夜「それに、心桜さんが、お内裏様ではなく、お殿様とお姫様と話されておられる事も素敵です♪」

心桜「おばあちゃんが、そう話してたからってだけです!」

七夏「お内裏様って、お殿様とお姫様おふたりの事ですよね♪」

笹夜「ええ♪ お雛様も、お殿様とお姫様おふたりの事です♪」

心桜「ん!? って事は、お内裏様とお雛様~♪ って」

七夏「4人!?」

笹夜「そうかも知れませんね♪」

心桜「ひとつ分かったよ・・・おばあちゃんは正しい!」

七夏「くすっ☆」

心桜「って事で、コアラッコさん、雛祭りは、みんなそれぞれだから、自分の家のお雛様を眺めて楽しもう♪ ・・・で、いいかな?」

七夏「はい☆」

笹夜「ええ♪」

心桜「んじゃ、つっちゃーがこれからも楽しむ『翠碧色の虹』本編はこちらです!」

心桜「http://nanatsuiro.my.coocan.jp/nnt_frma_a.htm」

七夏「はいっ☆」

心桜「そして、あたしと笹夜先輩も楽しむ『ココナッツ』宛てのお便りはこちら!」

心桜「http://nanatsuiro.my.coocan.jp/nnt_suiheki_novel.htm#QUESTIONNAIRE」

七夏「そう言えば、お雛様はお雛祭りが終わったら、すぐに片付けた方がいいのかな?」

心桜「ん? それって、お嫁さんになるのが遅くなるって話?」

七夏「お雛祭りが終わっても飾っていたいなって思って☆」

笹夜「お嫁さんになるのが遅くなるというのは迷信です♪」

心桜「だねっ!」

笹夜「でも、お片づけが出来ない人は、お嫁さんになっても苦労するかも知れません♪」

心桜「うっひゃ~! さすが笹夜先輩!」

七夏「わ、私、お雛祭りが終わったら、早くお片づけしますっ!」

心桜「ははは・・・」

七夏「あ、コアラッコさん☆ おたより、ありがとうございました☆」

笹夜「ありがとうございます♪」

心桜「ありがとね~。またお手紙、待ってま~す!」


幕間三十七 完


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幕間三十七をお読みくださり、ありがとうございました!

本編の方も鋭意制作中ですので、どうぞよろしくお願い申しあげます!

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