152 - 懐疑する忠実なる者達

 好奇や憎悪の視線と言葉を投げつけられながら、最外郭までたどり着いた。見上げる高さの堅牢な城壁の上や閉ざされた城門の傍には、多数の兵士の姿。

「門を、出たら」

カーティスが命じ、音を立てながらゆっくりと開かれる巨大な扉を前にして、彼は言葉を発した。

「枷を、外して頂けませんか」

やや苦しげに掠れた、だが耳に鮮明に届く声だった。

「……何を企んでいる」

「何も。ただ、このままでは戦うことが出来ません」

訝し気に瞳を向けたカーティスに、セフィは毅然とした表情で返す。

「戦う? そのような必要――」

「ない、とお思いですか」

「……っ!」

隣に肩を並べた馬上で、セフィは半身をややカーティスを向いて言った。その言葉にカーティスは思わず目を見張る。

「本当に、私一人を手中に収めて、或はこの命を捧げたとして、それであの魔物達が、あれだけの軍勢が引き下がると思っているのですか」

「……その様に聞いているが」

真っ直ぐに見つめられ、カーティスはふいと視線を逸らした。

「それを、あなたは信じているのですか。自分自身もそうだと、お思いですか」

「そ、れは……」

 カーティスは答えられなかった。

セヴェリ司教のことは心から信頼している。その言葉も、判断も、全て正しいのだと思う。

それにもかかわらず、即答できない自分にカーティスは戸惑った。

「今のこの状況を、分かっておいでですか。国が、魔物の大群による襲撃を受けようとしているのですよ」

「……それを回避するための贄がお前なのではないか」

「私などに、一体どのような価値があると? 何故、私自身も知らないというのに。セヴェリ司教の仰ったことが仮に真実だとして――それならばどうして、魔物達は私を求めるのですか。何のために」

命乞いをしているのではない。意味を知りたいのだと――考えろと、そう言われている気がして、だがカーティスは視線を合わせないまま静かに手綱を握り締める。

「……」


『黄昏と暁の瞳持つ者……世界が大いなる変革を迎える時に現れ破壊と混沌をもたらし、その者が去ることによって安寧が得られる。つまり、その者が居なくなることで、平穏が得られるといわれる存在……この意味が、分かりますね?』

世に恐怖と混沌をもたらし、その者が去ることで安寧が訪れる――つまり、今の世の不穏は全て"淡紫の瞳持つ者"が存在するが故であり、その者を屠れば世に平和が訪れると――魔物の元に連れて行って、殺せ、と司教は暗に命じたのだ。

 何故、魔物の元に連れて行く必要があるのか。死体ではならぬのか。寧ろ見つけ出して殺せばいいのではないのかと問えば、

『命あるまま捕らえよ、と奴らは強調していましたのでね。どういう意図を持って要求したのか分からない以上、迂闊にそれを反故にするのは賢明ではないでしょう。それに、王家の威信の為にも、多少の演出は必要でしょうから』

――王家の権威が落ちてきている嫌いのある今、国が、その者を捕えそして脅威を遠ざけて民を守ったのだと知らしめる必要がある。

そう、司教は微笑んで応えた。そこには絶対の自信が滲んでいた。


 司教は、要求に叶う人物を屠りさえすれば、脅威は去るのだと確信していた。

その確信の理由が、カーティスには分からない。

今目の前に居る青年がまさしくその人物であると感じるという司教と同じ感覚を、得ることはできない。だがカーティスはセヴェリ司教を信じている。国に、王家に、そして司教に仕える身ならのだから、それこそが全てなのだ。

私情や自身の思考は不要なのだ。考えることは、自分の仕事ではない。ただ従い行うのが自らの役目だとわかっていても、だがどうしようもなく沸き上がってくる懸念を、カーティスは拭い去ることが出来ていない。

 たった一人の旅人を手に入れる手段は、他にもあるはずだ。

大軍勢を率い、王を脅迫などせずとも、その道中で攫うことも難しくはないのではないか。

彼を手に入れれば、本当に引き下がるのだろうか――否、引き渡す必要はない。

ただこの手で屠ればそれで全てが解決するのだと――

「国家が危機的状況に晒されている時に、物事を楽観視するのは賢明とはいえません。最悪の事態に備えて然るべきではないのですか」

言葉を失ったままの彼の横顔を、淡紫の瞳がひたと見据える。

「私は逃げません。私一人の命でこの国が真実救われるならば、この命を差し出すことを厭いはしません。仲間の居る場所を、人々の暮らすこの国を見捨て、一人逃げ出すような真似を、私はしない。ただ、あの襲撃者達がこの国に、人々に、仲間たちに牙を剥くというのなら、私は一人でも戦います。――枷を外して下さい」

カーティスは思わず其方に目を向けた。光彩に黄金の光が躍る、吸い込まれそうなその恐ろしくも美しい瞳は、まるで全てを見透かすような無垢な輝きを秘めていた。

「――お前一人が戦ったところで何になる。奴らに敵うわけがなかろう」

「敵わないとしても、ほんの少しでも数を減らせるならそれでいいんです。あの者達に引き下がるつもりが無いと知れば、あなた方は王都を守るために戦うのでしょう? 戦いに備える時間を少しでも稼ぐことが出来れば、攻め入る敵を少しでも減らすことが出来れば、それでいいんです」

華奢で頼りなげな青年の、まだやや掠れて吐息の混じる声に、漠然とカーティスは気圧され飲み込まれる様な感覚を覚えた。

か弱くいたいけな少女かと見紛った自らの感覚を疑う程に、目の前の青年は力強い意志を、覇気すら感じさせる。

 セヴェリ司教の言葉には、人を従わせる力がある。その言が正しいと、本能が知っているからだろう、命じられたことを行うに当たって、自我が介在することはない。

だが彼は、カーティスに尋ねた。どう思うか、と考えを問うた。そしてカーティスは思考し――

 差し出さねば更なる災禍が、と言った。

だが、差し出せば、手出しせぬとは――言っていなかったはずだ。

否、司教は彼を屠れば安寧が訪れると――彼を手に掛ける、その瞬間に一体何が起きるのか。

『あなた方は王都を守るために戦うのでしょう?』

そう、何が起きるかわかない。万が一にも、自分達が戦わねばならぬ事態が発生しないとも限らないのではないか。

この国の最も深く神聖な場所の、しかも聖職者である司教に憑りつき操って殺し、広大なノルヌ平原を埋め尽くすほどの軍勢を統率している彼の魔物は、恐らく強力で知性も高いのだろう。

それがどれほどのものかは分からない。だが、或は、自分達の思惑など既に知られているのではないか。

『どういう意図を持って要求したのか分からない』と、司教は言っていた。

敵の真意を、考える必要はないのか。

セヴェリ司教の思惑が奏功するならそれでいい。だがもし、敵の方が上手うわてだったら。裏をかかれたら。

カーティスは背筋にぞくりとしたものを感じた。

「お願いします、カーティスさん」

生贄の価値が無いなら、捨駒で構わないと言っているのだ。彼は。

それほどまでに深刻に、切実に、この国の存亡を――何故、自分は考えなかったのか。考えることを怠ったのか。

カーティスは刹那瞑目し、そして

「――門を出てからだ」

声を低くしてそう言った。

黄昏と暁の瞳持つ者を殺せば、安寧が訪れる。セヴェリ司教を信じるなら、それは間違いない。

だがもし、不測の事態が起きたなら――捧げられる彼の命がせめて無駄にならぬ様、その思いが全うされるよう自身も最善を考え尽くすべきだと、カーティスは強く思った。




 人ならぬ瞳持つ者――"セフィ"なる人物が出て行ってからの玉座の間は、酷く荒れた。

『放せ! オレ達もいく!!』

『命乞いをしてるんじゃないわ! ただ、解放してって言ってるの!!』

必死に追い縋ろうと激しく抵抗していた、彼らの声にはただ、一緒に行かせてほしいのだという切実で純粋な思いが溢れ、胸に迫る様だった。

何らかの術で、惑わされている様にはとても見えなかった。たとえ異形であろうと、"セフィ"を大切に思っているのだ。あの者達は。見た目や社会一般的な評価ではなく、その人自身を見て友とし、大切に思う――それが、リュシアンには少し羨ましかった。

 そして早々に出て行くよう促され退室した後の状況を彼は知ることはできないが、恐らく抵抗を挫く為の暴力が振るわれたに違いない。セヴェリ司教が居れば諌めていただろうが、扉の前でしばらく動けずにいると侮蔑的な怒号と反論、何かがぶつかる様な音が聞こえていた。

「……」

ざわめく胸の内をそのままに、リュシアンは何処へとなく歩いていた。

『行くな! セフィ!!』

黒髪の青年の声が酷く脳裏に響いて離れない。彼らのやり取りを目の当たりにして、だがリュシアンが覚えたのは憎悪でも嫌悪でも無く憐みとも切なさともいえる感情だった。

なぜそこまで、と思わずにいられなかった。

そして、

『本当にセフィ一人差し出したところで、そいつらが引き下がると思ってるのかよ!?』

その彼の言葉の方が共感できてしまったのだ。

本当に、"人ならぬ瞳持つ者"を差し出すことで国は危機を脱することができるのだろうか。

国王や司教の判断を、間違っているとは思わない。

だが本当に、脅威は去るのだろうか。

そんな疑問が彼には酷く現実的に思えていた。

「あ……」

ふと、細身の男性の姿が目に入った。それから、互いによく似た淡緑の髪の少年と少女。

いつの間にか城を出る方向へ進んでいた様だ。彼方もまた彼に気付き、立ち止まって会釈をする。

「ラフク先生っ」

リュシアンは思わず駆け寄った。

歴史の研究、伝承や編纂に携わる彼は公平性や客観性が求められるからだろうか、文官の中でも特殊な立ち位置に在る。

 いかなる勢力派閥にも属さず与さないことは、だがリュシアンにとって気を張らなくて済む為ありがたいことだった。父王の子としてのリュシアンと何かしらの繋がりを持ち、城内において優位に立ちたいが為に近づいてくる者は少なくない。王位継承権を返上しているにも関わらず、だ。

 だがラフクは、怜悧な美貌と銀縁眼鏡のせいでやや神経質そうな印象はあるものの、下心なく誠実に彼自身を見てくれるのが好ましかった。

こんにちは、と見上げる少年少女に応えた彼が傍に来るのを待って

「リュシアン様。どうかされましたか」

ラフクはそう声を掛けた。声を掛けられ、リュシアンは言葉に詰まった。なかなか会うことのない姿を見つけ、ただ声を掛けただけだったのだ。そしてふと、先程の玉座の間に、ラフクの姿が無かったことを思い出す。

「――どちらへ、いらっしゃるのですか」

城を辞するところであるのは明らかだ。だから、寧ろどこに居たのだという思いでリュシアンは問うた。

「マリアベラ様にお会いして、御暇してきたところです」

ラフクは端的に応える。

「そう、ですか」

「えぇ」

「そうなんですね」

「はい」

「……」

思わず呼び止めたがこれと言った用事や話題があったわけでは無い。

「リュシアン様?」

綺麗な紫紺の瞳が、じっと彼の言葉を待っている。

「……」

責めているわけでも急かしているわけでも無いのに、何故かリュシアンは焦ってしまい、上手く言葉が探せない。忙しい彼を呼び止めたのだから、何か話を――

「あの……」

「はい」

何かを察し子供達二人――イシュメルとアニエスカに先に戻っている様促しながら、どこか幼いような仕草で首を傾げる。セヴェリ司教と同年代にはとてもではないが見えないな、などと関係のない感想を覚えたところで彼はハッとなった。

「あ、の……ラフカディオ、という名に心当たりはありませんか?」

そう、先ほどあの場所でのことを思い出し、そして気に掛かったことを思い出し口にした。口にしておいて、例えば彼が知っていたとしても、恐らくなんら意味はないことであろうと思い至ってリュシアンは俯いて視線を逸らした。

「何……?」

その為、目の前の人物がほんの一瞬動揺したことに気付かなかった。

そして背を向けかけた二人がラフクの声音の妙に顔を見合わせて留まり、ラフクを、そしてリュシアンを見上げる。

「いや、その……捕えられた者達が『ラフカディオと話をさせて欲しい』と……先程玉座の間で、例の"人ならぬ瞳持つ者"の処断の際に」

「……そうですか」

「はい。何か――」

否定も肯定もしない彼を不思議に思い、リュシアンは顔を上げた。

「何故」

「?」

「何故、それを?」

ラフクは逆にやや視線を落とし、表情を隠すように指先でついと眼鏡を押し上げる。

「先生はとても知識深く多くのことをご存じだから。それに――」

例えばそこに、罪人に肩入れするのかと非難する色が滲んでいれば、それ以上話す気にはなれなかっただろう。だがラフクの声音は純粋な疑問と隠し切れない驚きが綯交ぜになった色をしていて。

「よくわからないんです。セヴェリ司教様は、彼らが惑わされていると仰った。でも僕にはとてもそうは見えなくて。もし本当に、何らかの術で操られているのなら、既に受け入れてしまっている様だったあの人の意に反して奪還しようなんて、しないはず」

そう、"セフィ"は罪人であるということを、受け入れているようだった。抗わず、ただ仲間が傷つくことだけを畏れていた。

「僕たちは本当に、このままでいいのでしょうか。ただ坐して脅威が去るのを待っているだけで……。いや、本当に、脅威は去るのでしょうか。あの者を贄として捧げて……要求に応えることで、本当に奴らは引き下がるのでしょうか。――分かってるんです。自分の考えなど浅はかであると。陛下や、司教様が過つわけがないと。でも、それでも――それほどまでに敵が求める存在なら、その意味を知らなければならないのではないかと思ってしまって」

ほんの僅か俯いた後でいつもの理知的な表情で見つめるラフクの瞳から逃れる様に逸らした視線を、リュシアンは無意識に握り締め緩く持ち上げた自らの拳に辿り着かせてそこで留め、言葉を続ける。

「彼は、一体何者だというのでしょうか。人ならぬ瞳を持つからと、セヴェリ司教様は彼を罪人の様に扱いました。生まれや外見で、その人となりを判断するのはよくないことだと、僕やカーティスを受け入れてくれたのは他ならぬあの方です。でも、彼は人ではないからと――"人ならぬ瞳"持つ者とは即ち"魔物"なのでしょうか。僕には、彼が魔物には思えなかったのですけど」

それこそ、見た目で判断してしまっていることになるのだろうか。そうは見えなくとも、本当はとてつもなく恐ろしい魔物なのだろうか。

邪悪なる存在であるなら、人々の生活や命を脅かす魔物なら、受け入れるどころではない。排除すべきなのだ。例えとてもそうは見えなかったとしても。

「僕は瞳の色を見ていないからそんな風に思うのでしょうか。ですが、あの場に居た他の者達も、その瞳を見たわけでは無いにも関わらず、恐怖や憎悪を抱いていた……彼らには、あの者達が魔物に見えていたのでしょうか。本当に? 皆が皆、あの者達が間違いなく魔物であると即座にそう分かったのでしょうか。……その瞳を直視し、彼を化け物だと断じたのが国王だから、ではないのでしょうか? 陛下が、司教様がそうだと言ったから……」

司教が、まさしくそうであると連行し、そして国王がそうだと断じた。たったそれだけともいえる判断材料が、臣下には全てなのではないか。

「何故、襲撃者は彼を要求したのでしょう。そして何故、司教様はそれに応え、言うなりになって彼を差し出したのでしょう」

滔々とリュシアンは語った。まとまりきらない考えを、だがそれでも胸の内に蟠るどうしようもない違和感と不安を、誰かに聞いて欲しくてたまらなかったのだ。

「何故誰も、異を唱えないのでしょう。僕なんかが思い至るのだから、同じように考える人が居てもおかしくないはずなのに。宰相も官僚も、何故皆、唯々諾々と従うだけなのか」

顔を上げ、正面からラフクを見詰める。その瞳に在るのは単なる疑問ではなく危機感とも呼べる感情だった。

ラフクは一度深く瞳を閉じて開くと、その場を立ち去らずじっと黙って居る少年少女を見遣り、

「……この国はこれまで大きな混乱や変革なく存続してきました。長きに渡り一つの王家が統治し、王が王として在り続けて来たというのは尊うべきことであるし、誇るべきことだと思います。ですが人は、急激な変化には反応しても、緩やかな変化には気付かなかったり敢えて見ないようにしたりするものなのです。大切なのは気付くこと、そして自らで考えること。……気付かない者、気付けない者、気付こうとしない者も多く居ます。ですが最も性質(たち)が悪いのは、気付きながらただ傍観している者です。そう、私の様に……」

苦いような表情を浮かべ語りながら、いつしかどこか遠くへ投げていた視線を戻し、ラフクはリュシアンを見詰めた。

「ラフク先生?」

「王は、神ではありません。時に迷い、惑うことのある人なのです。そして司教もまた人であり、人は過つものなのですよ、リュシアン様」

「……!」

悲しむような、憐れむような苦笑は、誰に向けたものなのか。

リュシアンはだが、ラフクの言葉に思わず目を見開いた。

そしてラフクは観念した様に――決意したかのように溜息を洩らすと、

「学生時分の単なる誤訳くらいなら可愛らしいものですが。教えを説く者として自らの正しさを信じ押し通そうとするなら、異なる考えを持つ者が居ることを認め、その声を聞くことを恐れてはならない……。問答無用で他者を排斥してまで自らの正しさに固執するのは頂けませんね」

そう言って深く瞬き、瞳を厳しくする。

「先生?」

「彼らが――捕えられた者たちがその後どうなったか、ご存じなら教えて頂きたいのですが」

「え? あ、はい。地下牢にと、陛下が」

「そうですか」

反射的に応えたリュシアンの言葉に頷き、ラフクは傍らの少年少女に目配せをする。二人は頷いて踵を返した。

「先生、あの、どちらへ?」

リュシアンは驚き戸惑いながら問う。

「――ラフカディオと話がしたいと、彼らが言っているのでしょう?」

ラフクはそう言ってついと眼鏡を押し上げ、不敵とも言える笑みを浮かべた。

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