封印のドラゴンハート~眠れる魔物と魔法使いの少女~

作者 結葉 天樹

人ならざる魔法使いは何を見るか。奇跡の力が『人』の懊悩を映し出す!

  • ★★★ Excellent!!!

女子力、と書かれていたのでややギャグ寄りなのかな? と思いましたが中を見て全然違いました。思わずガーッと読んでしまうほどの引き込まれ具合は流石です。

本作品の主人公は人々から忌み嫌われるという魔法使いとなった女の子スピカちゃんの物語。彼女は旅の途中で傭兵団と出会い、ひょんなことから大商人ハマルの護衛となるのですがその導入が自然でとても良い。

最初から襲われているところからはじまるのですが、女子力ならぬ秘密の力によりまさにちぎっては投げちぎっては投げの大立ち回りをします。女の子なのに。

しかしその怪力や力にも悲しい物語があり、徐々に見え隠れしていた「もう一人の魔法使い」の罠に陥り、窮地に立たされます。

本作はとにかくテンポがよく脳裏に映像が浮かび上がってくるのが良いですね。特にサラマンダー撃破後からの怒涛の展開は必見です。あれよあれよとどんでん返しが重なるのはプロットを良く練ってあるからこその技なのだと感じます。

個人的にはテンプレート的な「四元素」というフレーズだけで「うっ」となるのですが、中を見てビックリそれだけでは収まらないギミックになっていてその点でもかなり高評価です。あとアルト君のキャラはかなりいい。

ダークとはいかないまでも、読みごたえのある大人向けファンタジーだと感じました。ごちそうさまです。続きも楽しみにしています!

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