紫陽花は追走曲の夢を見る

作者 藤野 旧

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16人が評価しました

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★★★ Excellent!!!

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この作品の完成度は非常に高いと思う。文章、構成、人物造形、どれをとっても申し分ない。けれど、私が一番の魅力として一つ要素を挙げるとしたら、全編にわたって感じられる「苦さ」だ。追いかけるべき背中はもうなくて、なのにその幻を延々と追い続けていること。初めから無邪気に音楽を楽しむわけにはいかなかったこと。胸が苦しくなるような空気が素晴らしいと感じた。

★★★ Excellent!!!

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驚きました。ここまで、クオリティの高い小説に出会えるとは思いませんでした。まずは読み始めてみてください、その鮮やかな描写、テンポ、そして細部しかけられた様々な伏線に、気づけば最後まで読み終わっている事でしょう。

物語は兄弟、そしてピアノに関連した内容ですが、それを見事に紫陽花に絡めながら一つのストーリーが完成します。必読です。

★★★ Excellent!!!

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言葉を失いました。こんなに素晴らしい、こんなにも心を揺さぶる作品を拝見できて嬉しいです。

苦々しい記憶と共に伝わってくる、彼の覚悟。直接的に言わなくても彼がどんな想いでどんなに心を痛めてきたかが痛いほどよく伝わります。

センスのあるこのタイトルの意味が分かった時、心臓がこの作品の世界に飛ばされたというか、心が吸い込まれていったような心地がしました。

上手い事言えなくてすみません。
この作品に、彼らに出会えてよかったと心の底から思います。

★★★ Excellent!!!

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紫陽花の花。雨が降れば、周囲の音をかき消して、遠い兄の弾いた音に耳を澄ませることができる。兄の作った主題、あるいは潮騒の音。

家を出る兄の前で弾く。兄弟だから、言わなくても伝わってしまうことだらけで、だから口に出せないこともある。そのかわりにピアノの音で、遠い主題を回帰させる。そう、フーガになるはずだったカノン。
雨は降らない。たぶん、そのうちやってくる日差しの下で、新たな主題を提示することになるんだろう。

/*勝手なことを書いてすみません。面白かったです。

★★★ Excellent!!!

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ずっと兄を追いかけながら生きてきた「僕」。出来の良い兄に追いつけることなんてないって思っていた。

そんな「僕」の心情を、そしてその微妙な変化や葛藤を実に丁寧に描いている。

追いつけないって思っていたんじゃなくて、本当は追いついてはいけないって思っていたんじゃないかな。きっとそれだけ「僕」にとっての兄さんの存在は大きかったんだろうな。

★★★ Excellent!!!

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カクヨム甲子園ロングストーリー部門応募作です

等身大の恋愛ものとか、異世界テンプレじゃない、なんというか小説らしい小説です
私がカクヨム甲子園で読むならこういうのが読みたいな、というまさにそんな作風でした
年齢差のある兄に対する屈託
でも読後感は悪くない
いやむしろ爽やか
次作も楽しみにしています