第481話 裏の者.4
おはようございます。
朝です。
エルファラに助言?を貰いましたが、主語というか、最も重要な言葉が全て抜け落ちていたので、オレは全く理解できませんでした!!!
「つまりどういう事っすかエルファラさんんんー……」
頭を抱えてみるもどうしようもない。
「起きたば」
「あ、アウソ」
部屋の隅で槍の手入れをしていた。前みたときよりもだいぶ使い込んだようで、あちらこちらに傷がある。それでも刃が刃零れ一つもないのは凄いと思った。
「あれ?カリアさん達は?」
「買い出し、ネコは足元」
見てみると、ネコが布団越しに足にしがみついて寝ていた。
相変わらず胴に突き刺さったままの刺が痛々しい。よくよく見てみると、刺から根のようなものが伸びているように見える。
もしかしてこれのせいで抜けないのか?
なんとなしに刺に触る。
『痛い!!』
次の瞬間尻尾が飛んできた。
殴られた頬が痛い。
ネコの尻尾が速すぎて避けられないんだよな。
その後何もなかったように眠るネコ。頬を抑えて悶絶しているオレを、アウソが怖いと言いたそうな顔で全力で逃げていた。
頭痛がすっかり治まり、もう一度挑戦をしようとしたがあえなく失敗した。
無意味に近づくと危険な事がわかったし、ならばと雷を放とうものなら倍返しにあった。
ネコの刺を狙っているのが分かったので、ネコを遠くまで下がらせてみたものの、ネコと魔力が繋がっている為か、特に何も変わらず、今度は普通にオレが狙われた。
「どうすりゃいいんだろう…」
組んだ手に額をのせて盛大に落ち込む。
このままじゃ武器が戻ってこない、辛い。
「……もう一旦諦めてレーニォの所に行く?ニックに抜いてもらえば?」
「ああ!そうよニック出来るんじゃない?剣はどうせ誰も近付かないわよ!」
「…………なるほど」
ニックなら何とかなるかもしれない、ついでに解決方法も。
ネコなら何か分かるかと思って訊ねたら、まずこの刺何とかしないとの一点張りだし。
仕方ない。
「また頭を下げに行くか」
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