【読み】

　しあはせのいをしらざればさけをのみくひたきものをくうてみるかも

【大意】

　しあわせ（＝幸福）の意味を知らないので、酒を飲んで食べたいものを食べてみるのであった。

【附記】

　ちまたには幸福論がごまんとあり、そのなかには必ずしも幸福を肯定しないものもある。そんなこんなで、幸福を（脳内ホルモンの働きで生じる）感情のひとつとする自説は風前のともしびである。

　小難しいことで思いなやむなら、酒でも飲んで食べたいものを食べればよかろうとわたしは思う。人間には理性があると言ったところでその万能を信ずべくもない。

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