何のために働きたるとひと問はばわが尊厳を保つためとぞ

【読み】

　なんのためにはたらきたるとひととはばわがそんげんをたもつためとぞ


【大意】

　何のために働いているのかとひとが問うなら、自分自身の尊厳を保つためだと答えたい。


【附記】

　現代の日本人にはたらく動機を尋ねればお金を稼ぐためと答えるひとが多いかと想像する。労働をすることとお金を稼ぐことの間には一歩の隔たりがある。端的に言って生きるためにお金は必須ではない。ロビンソン・クルーソーは資産や現金収入でサバイバル生活を送っただろうか。お金は手段の目的化を引きおこす最たるものと思う。

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