閑静な住宅街を歩きつつ悲しび起こる昼下がりかも
【読み】
かんせいなぢゆうたくがいをありきつつかなしびおこるひるさがりかも
【大意】
閑静な住宅街を歩いているうちにかなしみがわきおこる昼下がりであるよ。
【附記】
筆者はかなしみという感情にあつい関心を持っている。筆者の重んじる家持(718頃-785)などは度々その感情を歌にしたようである。若山牧水(1885-1928)にもその種の歌がかなり多かったと記憶する。筆者は「うつくし」「かなし」「さびし」の三語を叙情の三大形容詞と見なしている。
【例歌】
春まけてもの悲しきにさ夜更けて
あしひきの
春の野に霞たなびきうら悲しこの夕影にうぐひす鳴くも 同
うらうらに照れる春日にひばり上がり心悲しもひとりし思へば 同
海原に霞たなびき鶴が音の悲しき宵は国辺し思ほゆ 同
【例句】
おもしろうてやがて悲しき鵜舟かな 芭蕉
かなしさや釣の糸ふく秋の風 蕪村
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