ひさかたの青き風ふく夏の日に過ぎにし春の夢を見るかな

 ひさかたのあをかぜふくなつぎにしはるゆめるかな


〔解説〕

「ひたかたの」は「風」にかかる枕詞。青葉のしげる頃に吹くやや強い風を「青嵐あおあらし」という。その色の風のふくなかで、桜や藤の咲いていたころのことを夢に見るのである。


〔参考歌〕

 春過ぎて夏来るらし白妙しろたへの衣したりあま香具山かぐやま 持統天皇

 ひさかたの光のどけき春の日に静心しづごゝろなく花の散るらむ 紀友則きのとものり

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