黄昏の世にしもあれどよく喰はゞ暖かゝらば楽しくもあらむ

 黄昏たそがれにしもあれどよくはゞあたゝかゝらばたのしくもあらむ


〔大意〕

 黄昏というべき衰えゆく世の中ではあっても、よく食べて日柄が暖ければ楽しくもあるだろう。


〔解説〕

 後述の旅人たびとの和歌のような境地を、との思いで作った。おいしいものを飲み食いして暑すぎず寒すぎさえしなければ満ち足りた気持ちで生きてゆけるというわけではなくとも、それらの要素は比較的重要だろうということで。


〔参考歌〕

 この世にし楽しくあらば来む世には虫に鳥にも我らはなりなむ 大伴旅人

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